愛犬の健康を守る『温活』に欠かせない冬の食材3つ どんなメリットがあるの?注意点までご紹介
愛犬にも温活が必要なの?
寒い季節になると、「温活」という言葉をよく見聞きするようになりますね。体調を崩さないようにと、温活をしている飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
また、愛犬にも温活を…と考えたことはありませんか?体調を崩すことなく元気に過ごしてほしいですし、暖かく快適に過ごしてもらいたいですよね。
とくに体が冷えやすく、体温を調節する機能に衰えが出るシニア犬には、健康を維持するための方法として、温活はおすすめです。
冬の寒さから食欲が低下している犬だけでなく、食欲旺盛で食いしん坊な犬にもおすすめしたい温活に欠かせない冬の食材と、メリットや注意点を解説しますので、ぜひお役立てくださいね。
愛犬の健康を守る温活に欠かせない冬の食材
1.羊肉(ラム肉)
羊は湿気を嫌う動物で、乾燥した環境を好むため、東洋医学では“火の性質を持つ動物”であるとされています。
そのため、冷えを防ぐのに適した食材として使われ、とくにお腹や下半身をよく温めてくれるとされています。
生後1年以上の羊の肉を「羊肉(マトン)」、生後1年未満の子羊の肉を「ラム肉(ラム)」と呼びます。
羊肉には牧草のような独特なニオイがありますが、ラム肉にはほとんどニオイがなく、やわらかいのが特徴的で、犬の温活にも食べやすい食材だと思います。
愛犬の温活に羊肉(マトン)を与えるメリットは、牛肉や豚肉と比べて低カロリーであるにも関わらず、牛肉や豚肉と変わらないタンパク質量を摂ることができるということです。
愛犬の温活にラム肉(ラム)を与えるメリットは、L-カルニチンという栄養素が鶏肉の約8倍も含まれており、心筋機能を強化したり、免疫力を高めたりすることができるということです。
注意点は、犬によって“かなり好き嫌いが分かれる”ということです。低カロリーでヘルシーな羊肉・ラム肉は、牛肉や豚肉や鶏肉と比べて、嗜好性が低いためです。
2.さつまいも
さつまいもが犬の温活にメリットをもたらす理由は、食物繊維が豊富に含まれていることです。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のどちらもバランスよく摂ることができます。
体温を維持するために重要なのが“腸内環境”です。腸活にも温活にも深い結びつきがあります。
さつまいもに含まれる食物繊維には、腸内環境を整える働きがあり、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のどちらもバランスよく摂ることができるということが何より重要なポイントです。
犬の温活にさつまいを食べさせるときの注意点は、少量ずつ与え、喉に詰まらせないようにすることです。
食物繊維が豊富なさつまいもは、繊維質が密に詰まっているため、犬も人も喉に詰まらせやすいのです。
水分の少ないさつまいもを与えるときは、さつまいもを潰し、水や犬用ミルクなどの水分を加えることで食べやすくなると思います。
3.大根の葉
秋から冬にかけて旬となる大根ですが、「葉」に含まれる塩化物や硫化イオンには、全身の血行を促進する作用があり、温活や冷え性の改善によいとされています。
また、大根の葉を乾燥させたものは、“大根湯”として古くから飲まれており、胃の調子を整える作用があるとされています。
このようなメリットがあることが、犬の温活におすすめする冬の食材である理由です。
大根の葉は、犬にとって消化しにくい食材であるため、しっかり火を通し、細かく刻んで与えるとよいと思います。調理法は“茹でる”のがおすすめです。
注意点は、大根の白い部分には体を冷やす作用があるということです。
しかし、大根に含まれる成分には、鼻や喉の粘膜を潤す作用もあるため、空気が乾燥した季節によい食材でもあります。
大根の葉に少量の白い部分を加えて与える程度であれば、体を冷やすことはないかと思いますので、量に注意して与えましょう。
まとめ
愛犬の健康を守る温活に欠かせない冬の食材を3つ解説しました。
✔羊肉(ラム肉)
✔さつまいも
✔大根の葉
体の冷えは、若く健康な犬の体にも不調を引き起こすことがあります。持病のある犬である場合には、症状を悪化させたり、急激な症状の悪化を引き起こしたりすることがあります。
冬になると体調を崩しやすい愛犬には、冬の食材を使った温活をしてあげてくださいね。
(獣医師監修:寺脇寛子)