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天神地下街と共に49年。地下鉄改札口そばの小さな喫茶店「cafeチロル」【福岡市中央区】

フクリパ

天神地下街と共に49年。地下鉄改札口そばの小さな喫茶店「cafeチロル」【福岡市中央区】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」や「ネオ喫茶」と呼ばれるお店。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。この記事では福岡にあるそんな「昭和レトロを感じられる喫茶店」や「ネオ喫茶」をご紹介していきたいと思います。

福岡市地下鉄のコンコースそばに佇む「cafeチロル」

 

まずは、今回ご紹介する「cafeチロル」のアクセス方法から。

福岡市地下鉄「天神駅」を降り、改札を抜けて「天神地下街」方面へと進みます。

 

すると、コンコースの傍にグリーンの電飾看板のあるお店がすぐ目に入ります。

 

 

改札を抜けてたった1分!「cafeチロル」に到着です!

ちょうど「天神駅」の改札口の近くに位置しているので、利用したことはなくても、目にしたことがあるという方はきっと多いのではないでしょうか。

 

 

まるで時が止まったかのような、昭和を感じさせる店内空間

 

まずはグリーンに光る電飾看板をチェック。フォントもレトロで素敵すぎます!

 

 

店内はイートインもテイクアウトもできる仕様になっています。

一番奥がレジカウンターになっており、左右にはイートイン用のベンチが置かれています。

席数は全部で14席。

 

 

年季の入ったベンチは波型になっており、所々に金属製のミニテーブルが設置されています。

実に味がありますね。

 

 

壁面の大きなパブミラーには、店名と創業年である「SINCE 1976」の文字が印されています。

 

 

「cafeチロル」の歴史

1976年9月、天神地下街の創業時イベントの様子。

 

cafeチロルの歴史について、マスターの長野勝治さんにお話をうかがいました。

 

cafeチロルを創業したのは、勝治さんのお父様の秀彦さん。

元々、現在の「新天町地下ファーボ」で「レオ」という名前の喫茶店を営んでおられました。

それから、天神地下街が開業する1976年を機に、店名を「cafeチロル」に改め、現在の場所に移転オープンされたんだそうです。

 

天神地下街と同じタイミングで開業したので、現在で創業49年。来年は創業50周年を迎えられます。

ちなみに、天神地下街開業時にあったお店で、現在も残っているのはこのcafeチロルを含めてほんの数軒だけとのこと。

まさに天神地下街と共に歴史を歩んで来たお店と言えるでしょう。

 

マスターの長野勝治さんは、福岡市内の高校卒業後、大学進学のため東京へ。

大学卒業後はそのまま東京に残り、サラリーマンとして4年ほど勤務されていましたが、28歳の時に地元の福岡に戻り、お父様の仕事を手伝う形でcafeチロルに入店。

その後お店を任されることとなり、今に至ります。

 

なお、店名の由来を尋ねたところ、マスターから「父が名付けたので、由来はよく分からないんですよね」というお答えをいただきました。

 

 

■天神地下街の歴史についてはフクリパの過去記事でもご紹介していますので、ぜひ合わせてご覧になっていただければと思います。

 

「てんちか(天神地下街)」が見つめる天神の「過去」「今」、そして「未来」

https://fukuoka-leapup.jp/city/202306.8070

 

メニューはカウンター上と壁面をチェック!

 

注文は先払いスタイルです。

こちらはカウンター上に設置されたドリンクメニュー。

コーヒーはなんと驚きの税込350円!

そのほかにもトマトジュースやバナナジュース、紅茶までラインナップされています。

 

 

右側にはフードメニューがあります。

オリジナルメニューの「チロルドッグ」をはじめサンドセットやトーストセット、ホットドッグセットなどがあります。

小腹が空いた時にサクッと食べられるメニューが嬉しいですね。

 

 

こちらが「cafeチロル」で一番人気なのが「ソフトクリーム」なのだそうです。

Sサイズで税込280円、Mサイズが税込330円です。

 

また、ソースが6種類の中から選べる「サンデー」は税込400円。

しかし、天神のど真ん中なのに、なんというリーズナブルな価格。まるで時代が止まっているかのようです・・・

 

 

 

今回は名物のチロルドッグ(税込200円)とコーヒー(税込350円)をオーダーしてみましたよ。

このセットでトータル税込550円です。

 

 

チロルドッグはワッフル生地の中に具材を入れて焼き上げたもの。

具材はチーズとカスタードの2種類の中から1つ選べます。

 

包まれたラップを外して持ってみると、ふんわりやわらか。

直前に温めて提供されるので、ほかほかしててあったかいです。

 

今回はカスタードをチョイスしてみましたが、カスタードの甘さとふわふわ生地が絶妙にマッチしていて、ペロリといただけました。

 

 

コーヒーは飲みやすくて後味の良いオリジナルブレンド。

通常は朝7時より営業しているので、通勤通学の途中や仕事前にサッと立ち寄って、スッと飲んで、次に向かう、そんな使い方もできそうですね。

 

 

店頭にある赤い電話ボックスは今も現役!

 

お店の前にはクラシカルな赤い電話ボックスが鎮座しています。

携帯電話の普及で最近電話ボックスってめっきり見かけなくなりましたよね。

マスターによると、この電話ボックスは天神地下街が開業したころから設置されているそうで、今でも現役で使えるのだそうです。

 

 

近づいてみると、ガラス部分には天神地下街のロゴプレートが埋め込まれていました。

電話機本体は懐かしのグリーンですが、テレホンカードは使用できないそうですよ。

そもそもテレホンカード自体、随分と目にしてないですね・・・。

 

 

地上からアクセスすると、珍百景と出会えます!

 

最後に小ネタをひとつ。「cafeチロル」は地上からのアクセスも便利です。

天神ビルの向かいにある「西3a」と表記された地下街の入り口階段を降りていきましょう。

 

 

 

ぽっかり口を開けた入り口をそのまま降りていくと・・・

 

 

そのままcafeチロルの真横に出られるんです。

階段に沿ってお店の建物が建っているんですが、よくみると赤い屋根の上に「金色の風見鶏」が設置されているんです。

マスターにこの風見鶏の由来を聞いてみたのですが、ご自身もなぜここに風見鶏があるのか定かではないそう。

ということで、誠に勝手ながら「天神珍百景」のひとつに選出させていただきました!(笑)

 

 

天神地下街と共に歴史を刻んで49年。電車の待ち時間や待ち合わせの合間、あるいは買い物途中や休憩スポットとして、長年に渡り様々な人たちに利用されてきた「cafeチロル」。

 

これからも天神にやってくる人たちの良き居場所として、あり続けていただきたいと思います。

 

 

cafeチロル

住所:福岡市中央区天神2丁目 天神地下街 西2番街 500号

TEL:092-733-4704

営業時間:7:00~21:00(2月中は10:00~19:00)

定休日:天神地下街に準ずる

喫煙:NG

 

 

合わせて読みたい

 

老舗喫茶店の面影が色濃く残る、天神地下の喫茶店「cafeコットン」【福岡市中央区】

https://fukuoka-leapup.jp/gourmet/202502.47509

 

 

西中洲に誕生して半世紀。創業1973年の「コーヒーハウスロジン」【福岡市中央区】

https://fukuoka-leapup.jp/gourmet/202302.1166

 

 

TVの全国放送にも取り上げられたカレーが人気!創業43年「珈琲ふじた」は渡辺通の路地に佇むレトロ喫茶店【福岡市中央区】

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