キッザニアでリアルすぎる模擬選挙が開始! 小学生「いいこと言っても、行動するかはわからない」
いよいよ投票日がせまる参院選2025。私はいつも土壇場まで考えるが、もし決められなければ、私の1票でも落選が揺るがない程度に不人気な所に入れる予定。
どこの利にもならず、しかし投票率は下げないスタイル。投票ってのは、しないのが最悪なのは民主主義の常識。しかし、昨今の若年層の投票率の低さはどういうことか。
それを憂いてか、キッザニアでは子供たちが選挙や投票の重要性を知る切っ掛けになることを願い、「キッザニア模擬選挙」を実施しているという。今回、その様子を見る機会を頂けたのだが……小学生、切れ味ありますね……。
・模擬選挙
この模擬選挙は、「キッザニア東京」「キッザニア甲子園」では2012年からスタートした催しで、10回目だそう。「キッザニア福岡」では2回目とのこと。
今回は7月18日から20日までの期間で、3~15歳のキッズが対象。入場時に「模擬選挙のお知らせ」という紙を貰えるので、それを持ってキッザニア内の投票所に行けば、投票できる。
さて、模擬というが、どんな感じで模擬っているのか? 私は今回、初めてこの催しを知ったのだが、さすがキッザニア。リアル感が半端ない。
投票所に行くと、ガチな政党のポスターと、各党の公約が書かれたボードが壁に貼ってあるのだ……! 世界観が急に生々しくなったな。
ちょ、待てよ。6政党しか貼られていないぞ? これはキッザニアの政治思想か……? そうではないのでご安心を。
リアルな社会体験のために実在する政党名を使用し、前職議員が多い順に6政党を選出しているもよう。実に民主主義的な選出となっている。
公約も、実際の各党のHPで確認できる文言が、そのままの順番で5つ、コピペと言ってもいい精度でまるっと書かれている。小学生には難しいかもしれない単語でも、置き換えることなくそのままだ。
そして、ここは ららぽーと豊洲ゆえ、江東区から借りてきた本物の投票用紙自動交付機と、投票箱が置かれている。
ここで投票を体験したキッズが有権者になった時に実際の投票所で目にするのは、この模擬選挙で使用された設備と同じものというわけだ。
・投票
おっと、そうこうしていたら、キッズが投票しにやってきた。実際の行程を見てみよう。まずは「模擬選挙のお知らせ」をスタッフに提示。
「済」のスタンプを押してもらい、投票用紙を受け取るキッズ。
いやでも、いきなり選挙とか参議院とか言われても無理ゲーでは……? そこはキッザニア。投票の前に、スタッフによる簡単な説明が行われるので安心だ!
こうして簡単に仕組みを把握したら、そこからは全てキッズの意志に委ねられる。各党の公約を読んでまわるキッズたち。
投票用紙に記入し……
投票してフィニッシュ。
もちろん小学生に選挙権は無いので、ここでの結果は外部に影響を与えないし、キッザニアも開票作業を行わない。子供のころから選挙について学び、選挙について考えるきっかけとすることが狙いなのだから。
・切れ味
こうして模擬とはいえ、とてもリアルな投票を体験したキッズたち。全員が東京都にお住まいの小学生だそう。感想を聞いてみると、興味深い答えが返ってきた。
「どういう人なのかを知りたかった」
「変えるっていうのが、どうやって変えられるのか。自分でも考えてみたい。気になる」
「いいこと言っても、行動するかはわからない」
小学生でも侮れない切れ味。模擬選挙は主権者教育として、実に有効なことが分かった。
キッズのうちからこのような経験をくりかえし、いざ本人が選挙権を得た時に、そうするのが当然というスタンスで本物の投票を行うようになればベストだろう。
ということで、対象年齢のキッズをお持ちのファミリー層の皆さん、今週末はキッザニアで投票してみてはいかがでしょう。世代の投票率が低いと、政策もその世代を軽視したものになりかねないですからね。キッズの未来のためにも、重要なことです。
参考リンク:キッザニア東京
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.