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「潮止まりでまさかの爆釣?」外房ライトゲームでカマスとアジが連発!【千葉】

TSURINEWS

潮止まりで連発したカマスとアジ(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

釣果は潮回りや時間帯で予測できますが、実際は予想外の展開も多いもの。今回も「釣れないはず」の状況でまさかの爆釣!しかもアジとカマス。これは持ち帰り決定……あれ?という体験談です。

外房でライトゲーム

この日は妻の友人に誘われて、外房の別荘に招かれた日でした。きれいな別荘で、料理やお茶などたくさんもてなしていただいたあと、妻と友人は散歩に出かけることになり、私は久しぶりの外房での釣りを楽しむことにしました。

釣り場に着いたのは9時30分。タイドグラフでは大潮の干潮、ほぼ潮止まりの時間帯でした。前述の通り、今回はイベント優先だったため、釣りの時合いと合わないのは仕方ないと割り切っていました。それでも、小魚くらいは遊んでくれるだろうと思っていたのです。

使用タックル

タックルは7.2ftのメバリングロッドに2000番のスピニングリール。ラインはPE0.3号を巻き、リーダーはフロロカーボンの4lbを使用しました。そこに1.5gのジグヘッドと1.3インチのワームを装着し、フォールとボトムからのダートアクションで魚のバイトを誘い、ヒットを狙う作戦です。

釣行開始

潮が動いていない状況なので、根につく魚も回遊する魚も活性が高いとは到底思えません。そこで、小魚狙いで防波堤の岸際にちょい投げして釣りを始めました。

それから10分が経過しましたが、魚からのコンタクトはなかなか得られず、クサフグのバイトが1回あっただけでした。

「やっぱり時間的に厳しいよな…」状況が悪いと予測していたため、この結果はある程度想定していましたが、潮が引き切って普段よりも高く感じる堤防が、今日の釣りの厳しさを一層際立たせているように感じました。

カマスの群れを発見

ランガンしながら堤防の先端付近まで来たとき、ふと前方の水面を見ると、ゆったりと泳ぐ20~30cmの魚の群れがいることに気づきました。

「ボラ?」と一瞬思いましたが、ボラにしては細い……。しかも頭が尖っていて、背中が茶色い……。

「カマスだ!」私はすかさず、2インチのクリア系ベイトワームにチェンジしました。

それをカマスの目の前に通してみると……まったく反応がありません。

「そうだよな。こんな時間帯だし…」自分のこれまでの経験でも、ここまでならよくある光景でした。

カマスの群れが大きくなっていく

周囲を見渡すと、カマスの群れは次第に大きくなっており、気づけばあたり一面がカマスだらけになっていました。

数にして少なく見積もっても数千匹!そこで私は、「この中にやる気のある個体が少しはいるのでは?」と考え、誘い方を変えてみることにしました。

まずはキャストしてトゥイッチ。しかしこれは群れが嫌がって逃げてしまいました。

次はキャストしてフォール。これもバイトは得られません。続いてリトリーブの速さに変化をつけてみましたが、ゆっくりだと見切られているようです。

最後にやや早巻きで岸際まで丁寧に引いてくると…なんと数匹のカマスがチェイスしてきました!

「やっぱりやる気のあるやつがいた!」そうなれば、あとは掛けるだけです。

30cmのアカカマスを手中

私はカマスの鋭い歯に備え、リーダーを7lbに結び直し、再びキャスト。やや早めに巻いてくると、さっきよりも魚の反応が良いように感じられました。

そしてついに、チェイスしてきたうちの1匹がヒット!30cm近いアカカマスです。パターンが見えました。あとはどんどん釣るだけです。

1匹目のカマス(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

続いてガツンと重いアタリ!ドラグを鳴らしながらやり取りすると、この日最大の30cmを優に超えるアカカマスです。

30cm超えのカマスをキャッチ(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

その後は、なんとワンキャスト・ワンヒット状態となり、カマスの爆釣劇が始まりました。

「今って大潮干潮の潮止まりだよね……?どういうこと?」

カマスが釣れたときの潮回り(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

カマスと違うタナにアジ

カマスはその後も面白いように釣れ続けました。やる気のなかったカマスに、ワームがスイッチを入れたのかもしれません。

そうしている間に、防波堤の上は釣れたカマスでいっぱいになっていきました。

そんな中、あるキャストのとき、釣れたカマスが暴れて堤防から落ちそうになったため、私は足で(申し訳ありません)押さえながら魚をさばいていました。その間にフォールの時間ができたのか、いつもよりワームが深く入っていきました。

それでも「1投を大切に」と考え、足元まで丁寧に引いてくると、ピックアップ寸前にワームをひったくった魚がいました。

「あれ?この魚はカマスじゃないぞ?」と思って寄せてみると、今度はマアジでした。

アジが釣れる(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

アジも入れ食い

「アジもいる!もしかしてカマスの下にはアジの群れがいるのでは?」

それを検証するため、今度はキャスト後にフォールさせ、カマスよりも下の層をゆっくり引いてみました。すると……またヒット!しかも再びアジです。それもジグヘッドの頭まで丸呑みするほどの食い気!

これはまさに、アジの活性がマックス状態、いわゆる“ディアジング”という状況ではないでしょうか。

「どうなっているの?」完全に私のこれまでの経験の範囲外の出来事に、頭の中は混乱していました。

カマスの群れの下にいた1匹目のアジ(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

あっという間にツ抜け達成

アジが釣れたとき、私は「この魚を妻の友達に差し上げたら喜ばれるのではないか?」とひらめきました。

「でも、このまま釣れ続けるかな?」「もし少なかったら逆に失礼になるかも……」そんな迷いとは裏腹に、魚は次々にヒットしていきます。

パターンとしては、表層を引いてくるとカマス。フォール中にカマスに見つかると失敗ですが、底付近を引いてくるとアジがヒット。そんな感じでした。

そしてついに“ツ抜け”!最初のカマスからここまで、ほぼ40分という異例の早さです。

クーラーボックスを忘れる

そこで私はふと我に返り、気づきました。「釣った魚は何に入れて持ち帰る?」

そうです。私はこの日の釣りが不調だと決めつけ、魚を入れるクーラーボックスを持ってきていなかったのです。

確かに、釣り人あるあるの「クーラーを持っていくと釣れない」というジンクスは、私にも当てはまります。なんとなく、クーラーを持っていくと魚が釣れない気がしてしまうんですよね…。

言い訳になりますが、私は基本的にキャッチ&リリース派ですから(笑)

そんな私でも、クーラーまでは持たずとも、普段はジップロックを用意しているのですが、この日は何も持ってきていませんでした。

ビニール袋で持って帰ることに

「どうしよう……」と考えていると、昨日スーパーで買い物をしたときの半透明の袋が数枚、車の中にあったような気がしました。

車を見に行くと……ありました。とりあえず魚は運べそうです。そのようなとき、私のスマホに妻から電話がかかってきました。話を聞くと、「散歩が終わって遠くまで来たので迎えに来てほしい」とのこと。

この電話に、私は正直ほっとしました。

なぜなら、まだ釣れそうではありましたが、このまま釣った魚を堤防に放置していたら鮮度が落ちてしまい、せっかくの魚を美味しく食べていただけなくなる可能性があるからです。

最終釣果

結果的に、釣果はカマスが7匹、アジが4匹、合計11匹でした。電話を切って、私はそそくさと魚を袋に入れ、釣り場を後にしました。

釣りを快適に楽しむには、やはり万全な準備が大切。面倒くさがりの私にとっては、良い教訓になりました。

当日の釣果(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

潮止まりでも爆釣したワケ

さて、今回の「釣れにくい時間帯での爆釣」について、私なりに考察してみたいと思います。

カマスについては、もともと獰猛で好奇心が強い魚ですので、あれだけ大量に群れていた中に、やる気のある個体がいてワームでスイッチが入った──そう解釈しても問題ないと感じています。

しかし、アジに関してはどうでしょう?

カマスの群れの下にアジの群れがいるというケースは、わりとよくあることだと思っています。ただ、今回のアジたちは、明らかに引いてきたワームに反応してヒットしており、ベイトを捕食していたと考えざるを得ません。

つまり、大潮の干潮・潮止まりという状況で、アジが捕食モードにあったということです。

……正直、ちょっと考えにくいシチュエーションです。とはいえ、今回の釣行は「こういうケースもある」と、私の中に強く記憶された出来事となりました。

準備を怠らず釣りをしよう

爆釣したときのカマスの群れは「数千匹はいた」と少なく見積もっても書きましたが、これは決して大げさではなく、本当にそれくらいの規模でした。

今となっては画像を残していないことが悔やまれますが、読者の皆さんにもぜひ見ていただきたかったです。

もともと今回の釣行は、記事にするような内容になるとは思っていませんでしたが、こうした珍しい現象に遭遇した時点で、ライターとしてしっかりと準備をしておくべきだったと深く反省しています。まだまだ私は半人前ですね……。

「準備は怠らないこと」

今回の釣行で得た、もっとも大切な教訓でした。それでは、また。

<アングラー「K」/TSURINEWSライター>

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