【第6回】高円寺の『negombo33』でポークビンダルーの基準を掴んだかもしれない / ポークビンダルー修行
一口に「カレー」と言っても、その味は実に様々。家のカレーと店のカレーは違うし、欧風カレーとインドカレーもまた違う。その例に漏れず、インド・ゴア地方発祥のカレー「ポークビンダルー」はお店によって味が全ッ然違う。
ポークビンダルーにドハマりしたはいいものの、あまりのランダムさにやや戸惑っているが、もしかしたら高円寺の『negombo33(ねごんぼ さんじゅうさん)』は基準となり得るポークビンダルーなのかもしれない。
・ポークビンダルーとは?
まずはご存じない方のために「ポークビンダルー」について説明しておこう。先述の通りポークビンダルーはインドのゴア地方発祥のカレーで、旧宗主国であるポルトガルの影響を受けているとされている。
ポークビンダルー最大の特徴は酢(ワインビネガー)を使用していることで、平たく言えば“すっぱからいカレー”だ。その特異な味はヤミツキ必至の中毒性があり、私(サンジュン)のカレー史には無い味であった。
どうにかこの素晴らしきカレーを多くの人に知って欲しい! というわけで、読者の方からお寄せいただいた情報を元にポークビンダルー修行の真っ最中!! 情報はぜひこちらからお願いいたします。
・6食目
さて、ここでこれまで食べて来たポークビンダルーを振り返っておきたい。
東京駅「エリックサウス」
ガツンとインパクト系。ポークビンダルーにハマるきっかけとなったお店。ただしポークビンダルーは限定カレー。
渋谷「ポークビンダルー食べる副大統領」
強めの酸味。ビネガーキレキレ系のポークビンダルー。
高円寺「くじら」
突き抜ける酸味と辛さ。高円寺らしさ全開の尖ったポークビンダルー。
中野「レインボウスパイス」
まろやかな酸味と強い旨味。誰が食べても絶対に美味しいビギナー向きのポークビンダルー。
代々木公園「スパイスポスト」
とてもとても淡い酸味と辛味。まるで聖母のような優しいポークビンダルー。
これまで5つのお店でポークビンダルーを食べてきたが、その方向性は「まるで違う」と言っていい。正直、ポークビンダルーの輪郭すら掴みあぐねている状況だが、もしかしたら『negombo33』で私は「ポークビンダルーの基準」がわかったかもしれない。
・本店は西所沢
調査によるとその『negombo33』は埼玉県所沢市に本店があり、川越・新宿・高円寺にも支店があるそう。また日替わりカレーも多いようだが、ポークビンダルーはレギュラーメニューとして提供されているらしい。
今回はJR高円寺駅から徒歩2分ほどの『negombo33』にお邪魔し「ポークビンダルーL」をオーダー。価格は1人前1400円で、Mサイズが1250円となっている。
やがて目の前に現れたポークビンダルーはインド料理スタイルで器に盛りつけられており、形状の違いからお米は日本米とバスマティ米のミックスのようだ。
・フルーツのよう
さっそく食べてみると……あら~、これも美味しいポークビンダルーですねぇ。辛さはほどほどでせいぜい中辛程度。それよりも玉ねぎから来る甘さが印象的なカレーである。
そして何より特徴的なのは爽やかにもほどがある酸味! 例えるならフルーツの酸味に近く、これまで食べたポークビンダルーとはまた酸味の種類が違う。なんて奥深いんだ、ポークビンダルーってヤツは……!!
ただ個性的な味わいであるポークビンダルーにしては、クセは無い方であろう。酸味はそこまで強くはなく、辛さもほどほど。ストライクゾーンが難しいポークビンダルーではあるが『negombo33』はドストライクに近い味なのかもしれない。
つまり『negombo33』はポークビンダルー好きな方はもちろんのこと、ポークビンダルーデビューにも自信を持ってオススメできる。その爽やかな酸味にやられ、あなたもきっとポークビンダルー中毒になるハズだ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 negombo33 高円寺
住所 東京都杉並区高円寺南4-44-3 マーキュリービル1F
時間 平日ランチ11:00~16:00 / 平日ディナー17:00~20:30 / 土日祝11:00~20:30
定休日 水曜日
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.