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赤穂藩政支えた前川家史料公開 7歳の浅野内匠頭が描いた絵も

赤穂民報

貴重な絵図などが展示されている特別展「近世の赤穂〜大年寄前川家の史料にみる〜」

 江戸時代を通じて大年寄(行政を担う町役人の最高位)として赤穂藩政を支えた前川家旧蔵の史料で当時の赤穂の歴史をたどる特別展が上仮屋の赤穂市立歴史博物館で開かれている。

 前川家は、室町時代に播磨、備前、美作の守護職を務めた赤松氏の流れを汲む一族で、中世から赤穂に居住していたと考えられている。町人でありながら公式に苗字を名乗ることを許され、池田氏から森氏まで藩主が入れ替わる中、大年寄の役割を担った。

 同家には、赤穂城と城下町周辺の絵図や赤穂義士の手紙など赤穂の歴史を語る上で非常に重要な文書が代々受け継がれ、2022年度に21代目の前川良継氏が大半を赤穂市に寄贈。同館が数百点に上る史料の調査を進めてきた。

 今展は「近世の赤穂〜大年寄前川家の史料にみる〜」と題し、絵図や書状など約50点を時代順に展示。池田家時代の寛永17年(1640)ごろと森家時代の天明6年(1786)にそれぞれ描かれた赤穂の絵図を見比べれば、塩田開発によって土地が大きく拡張された変化が見て取れる。浅野長矩が7歳のときに描いたといわれる「竹図」は一般初公開。大石内蔵助・主税父子や吉田忠左衛門などから書状も複数あり、同家と藩士との交流があったことを示す。

 同館の義紘明(よし・ひろあき)学芸員は「江戸時代における赤穂藩の様子を語る上で欠かすことができない史料が伝わっており貴重。保存状態も良好で、同家が大切に保管してこられたことがうかがえる」と話す。

 入館料300円(小・中学生150円)。1月28日(火)まで午前9時〜午後5時(入館は4時半まで)。水曜休館。1月12日(日)午後2時から展示解説あり(申し込み不要)。図録は一部1000円。Tel43・4600。

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