睡眠の質を高めるために副交感神経も高めると良いワケ【1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法】
ぐっすり眠るためのカギは「自律神経」のバランス
夜眠くなるのは「サーカディアンリズム」と「睡眠圧」が影響していると1章で述べましたが、サーカディアンリズムは自律神経と密接な関わりがあります。サーカディアンリズム、つまり1日周期の体内時計が何かの拍子にずれると、自律神経も影響を受け、バランスを崩してしまいます。すると、睡眠にも悪影響が及ぶのです。では、そもそも自律神経とはどういった働きをするものなのでしょうか。
神経系は中枢神経と末梢神経に大きく分類されます。末梢神経は中枢神経である脳と脊髄から枝分かれし、全身に張り巡らされている神経ですが、さらに体性神経、自律神経に分けられます。体性神経は筋肉を動かし、痛みを伝える神経で、自分の意思で動かせます。一方、自律神経は呼吸や心臓の鼓動、内臓の働き、体温調節といった生命維持に必要な機能をコントロールする神経で、自分の意思とは無関係に働いているのが特徴です。
また、自律神経には日中の活動時に優位に働く「交感神経」と、心身がリラックスしたときに優位に働く「副交感神経」があります。実は、この2つのバランスが睡眠にとって非常に大切。脳や体をフルに働かせる昼間の時間は交感神経が高まり、血管が収縮して心拍数や血圧が上昇。心身が興奮状態になります。
反対に、夜は副交感神経が高まり、血管が拡張して血流が良くなります。すると、心拍数や血圧、体温も低下。心身がリラックスして睡眠モードへと導かれていくのです。
そもそも自律神経って何?
神経には「中枢神経」と「末梢神経」の2つがあり、自律神経は末梢神経に属し、生命を維持する重要な機能を担う神経です。
自律神経は24時間休みなく働き、自分の意思でコントロールできないのが特徴。心身を活動的にする「交感神経」と休息させる「副交感神経」の2種類があり、2つがバランス良く働くことで健康が維持できます。
自律神経は昼夜で切り替わり、心身を調節する
【出典】『1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法』著:石川泰弘/監修:新見正則