「息絶えるのでは…」百日せきは知らないうちにうつしている?症状が2か月以上も
激しいせきが続き子どもは重症化することもある「百日せき」。
北海道内では2024年から患者数が増えています。その理由は何なのでしょうか。
連載「じぶんごとニュース」
細菌による感染症である「百日せき」は、2~3週間激しいせきが続き、飛まつ感染で広がります。
気道が狭くなり、笛のような音が鳴ることも。
北海道内の過去5年間の患者数は、新型コロナの感染対策が行われていた2023年までの3年間は2桁でしたが、2024年は急増。
全国の医療機関で2025年に入ってから報告された患者数は、すでに2024年の1年間の患者数を上回っています。
広がっている原因の一端をとよひら公園内科クリニックの藤本晶子院長が教えてくれました。
熱が出ないケースが多い
「百日せきはあまり熱が出ないケースが多いので、検査をしないためにかかっていることに気づかず他人にうつしている可能性は否めない」
とよひら公園内科クリニックの藤本晶子院長はそう指摘したうえで、注意を促します。
「命に響く可能性があるのは乳幼児。ワクチンを受けさせてあげてほしい」
「百日せき」を含む5種混合ワクチンは、公費の定期接種の対象で、生後2か月から2歳半ごろまでに4回の接種が標準的。
小学生くらいからは任意での接種もできます。
「特に寝られないくらいのせきが出るなら、きちんと受診してほしい。今は簡易キットもあり、検査で分かる。適切な治療を受けてくれれば」
せきが出る場合はマスクを、「おかしいな」と感じたら早めの受診が大切です。
大人でも「このまま息絶えるのでは…」
このクリニックの患者で40代の女性の症状を教えてもらいました。
せきの回数がどんどん増え、一番つらかったのは夜中だったということです。
横になれず、上半身を起こして寝ても酸素がうまく入らない感覚で飛び起きたのだといいます。
「このまま息絶えるのでは」と119番をスマホに入力した状態で寝ていたとも…
しかも、その症状は2か月続いたということです。
日本小児科学会は、抗生物質の効かない菌が確認されているとして注意を呼びかけています。
予防、そして医療機関への受診を心がけましょう。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年4月10日)の情報に基づきます。