昨年はバウアーが驚異の歴代最多得票 オールスター“最後の男”を決する『プラスワン投票』に注目
オールスター・ファン投票選出者決定
NPBは2日、『マイナビオールスターゲーム2024』のファン投票結果を発表。いち早く夢の球宴行きの切符を掴んだ選手たちが決まった。
今年は第1戦がエスコンフィールドHOKKAIDOで行われることもあって、パ・リーグは指名打者を除く9ポジションで日本ハムの選手が1位に輝いた。中でも外野手部門の1位・万波中正は両リーグ最多の131万4833票を獲得。ファン投票1000万票超えは2007年の山崎武司(楽天)以来、17年ぶりの快挙となった。
その他、日本ハム勢では抑え投手部門の田中正義(101万2744票)、捕手部門の田宮裕涼(107万7601票)、三塁手部門の郡司裕也(102万0347票)が100万票超えを達成。まさに日本ハムフィーバーという結果となっている。
この後の流れとしては、全支配下選手による『選手間投票』でセ・パ各ポジション1位の選手を選出。なお、ファン投票1位の選手が選ばれた場合は、選手間投票2位からの繰り上げ選出は行わない。
その結果を受けて、『監督選抜』として30名の出場選手枠からファン投票・選手間投票で選出された選手数を差し引いた数を出場監督が選出。そして最後の最後、各選出方法で選ばれていない選手の中から、セ・パ両リーグ1選手ずつを再びファン投票で選ぶのが『プラスワン投票』だ。
「最後の男」を決する短期決戦
60回目の節目を迎えた2010年に特別企画として導入されたプラスワン投票。当時の正式名称は『マツダ・プレマシー プラスワン ドリーム』だった。
その後、2011年は『SKYACTIV TECHNOLOGY プラスワン チャレンジ』、2012年は『SKYACTIV TECHNOLOGY プラスワン ドリーム』に名前が変わり、2013年から現在の『プラスワン投票』となるも、2014年から2017年に関してはこの企画は実施されなかった。
2018年に復活すると、新型コロナウイルス感染症のため中止となった2021年以外は恒例行事として継続している。
記念すべき第1回の選出者はセ・リーグがクレイグ・ブラゼル(阪神)、パ・リーグが田中賢介(日本ハム)の2名。ブラゼルは2位の廣瀬純(広島/7635票)に大差をつける圧勝で、この記録はしばらく「プラスワン投票」史上最多得票に君臨していた。
2年連続の選出も過去に2度ある。1人目が2012・2013年の堂林翔太(広島)、2人目は2018・2019年の大田泰示だ。大田は2018年にブラゼル以来となる2万票超えを達成、ただしこの年はセ・リーグの坂口智隆が大田を上回る2万7354票の得票を集め、史上最多得票記録は坂口に譲っている。
そんな中、昨年この『プラスワン投票』に革命が起こった。パ・リーグの山本由伸(オリックス)がこれまでの記録を大幅に更新する19万0933票を獲得。2位が同僚の宮城大弥で4万2543票という大差での選出だったが、セ・リーグではトレバー・バウアー(DeNA)がそれをはるかに上回る36万9446票という大勝利を挙げた。
2023年の開幕直前にDeNAと契約を結び、5月にNPBデビューを迎えたMLBのサイヤング賞右腕。6月は4勝を挙げて月間MVPを獲得する活躍を見せながら監督選抜でもメンバー入りを果たせず。それでも、自身のSNSで『プラスワン投票』への投票を呼び掛ける執念が実り、2位の村上宗隆(ヤクルト)に33万票以上の大差をつけて最後の1枠を勝ち取った。
ちなみに、『プラスワン投票』は昨年からNPB公式サイト内の特設サイトだけでなくSmartNewsアプリからも投票が可能になった。その効果か、総投票数は2022年の6万6378名・11万5701票から65万5374名・124万0349票へと爆発的に増加している。
果たして、今年は誰が何票を獲得して最後のイスを掴み取るのか。今年の『プラスワン投票』は7月9日(火)から15日(月)にかけて行われ、選出選手の発表は7月17日(水)の16時に予定されている。
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記事:SPAIA編集部