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全国高校バスケットボール選手権大会 男子 柳ケ浦、逃げ切れず惜敗 【大分県】

オー!エス!OITA

写真/オー!エス!OITA SPORTS

第77回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)

12月24日 東京体育館

1回戦

柳ケ浦 68(19-13、8-24、28-11、13-25)73 京都精華学園

 

 格上の京都精華学園に対し、真っ向勝負を挑んだ柳ケ浦。ウインターカップ1回戦は序盤から熱戦が繰り広げられた。第1クオーター(Q)、柳ケ浦は山根遼太郎(3年)の果敢なドライブで主導権を握ると、山下凛生(同)が得意の3点シュートを決め、1年生のファデラ・ママドゥがゴール下で冷静に得点を重ねた。そして終了間際には、山下のスローインを受けたママドゥが直接ダンクシュートをたたき込むという豪快なアリウープがさく裂。観客席からは歓声が沸き起こり、柳ケ浦は6点リードを奪った。

 

 チームは勢いに乗るかと思われたが、第2Qでは状況が一変。相手の猛攻により16点連続得点を許し、一気に逆転を喫する。柳ケ浦は攻撃が単調になり、留学生選手の高さを十分に生かせず、外角からのシュートが目立つようになった。このクオーターの得点はわずか8点にとどまり、劣勢を強いられる。試合後、山根は「試合の入りは良かった。しかし、途中で自分たちの課題が露呈し、悪い流れをつくってしまった」と語る。タイムアウトやクオーター間の休憩で集中力を欠く悪癖が、ここでも顔をのぞかせた。

 

リバウンドから流れをつくった儀間クリスチャン

 

 それでも、第3Qでは柳ケ浦の反撃が始まる。儀間クリスチャン(2年)が奮闘し、ディフェンスリバウンドで相手の攻撃を封じると、得意の速い展開でチームを引っ張った。オフェンスリバウンドでも粘りを見せ、味方の2次攻撃につなげる活躍を披露。その結果、10点差をひっくり返し、7点リードで最終クオーターを迎えた。選手たちの表情には自信が浮かび、監督も「このまま勝ち切れる」と確信していた。

 

 しかし、勝利への手応えがつかめた矢先、不運が襲う。試合の流れをつくっていた儀間が捻挫でコートを去り、さらにチームのムードメーカーでありキャプテンのボディアン・ブーバカー・ベノイット(3年)が手首を負傷。会場の空気がざわめき、柳ケ浦の選手たちの間にも動揺が広がった。中村誠監督はすぐにタイムアウトを取り、「気持ちを切り替え、冷静さを取り戻そう」と指示を送ったが、チーム内に伝染した不安を断ち切ることはできなかった。

 その後、山下が3点シュートで奮起を見せたものの、京都精華学園の猛追に押され、試合は同点に。そして、残り57秒で最後のタイムアウトを取ったが、一度傾いた試合の流れを取り戻すことはかなわず、逆転負けを喫してしまう。最低限の目標として掲げていたベスト8進出には届かず、柳ケ浦の挑戦はここで終わりを迎えた。

 

ベノイットの負傷退場で動揺が広がった

 

(柚野真也)

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