多摩市 市内企業の健康経営支援 商議所、生命保険会社と連携
多摩市はこのほど、市内企業の健康経営を推進するため、多摩商工会議所、アクサ生命保険株式会社と三者で連携協定を締結した。市が取り組む「健幸!ワーク宣言」を宣言した団体を含む、市内で働く人の健康と幸せを保ち、企業の発展に寄与するとしている。
市が取り組む「健幸!ワーク宣言」には、市も含め41団体が加盟している。各団体が健康への取り組みなどを宣言し、達成をめざすほか、加盟団体同士の交流会、動画や広報媒体での周知などを行っている。これに加え今回は、多摩商工会議所に加盟する市内企業に声がけをしてもらうなどして、宣言団体の増加もねらっている。
商工会議所は、商工業の総合的な改善発達を図るとともに、社会の福祉増進に貢献することを目的としている。
複数の自治体とも協定
アクサ生命保険は、アクサグループの日本法人として設立された生命保険会社。2000年に統合した日本団体生命が、勤労者の福利向上施策として設立された団体生命保険専門会社で、商工会議所の共済制度の引き受けを通じて、中小企業の福利厚生を支えてきた。健康経営に率先的に取り組み多数の支援プログラムを有しているという。
同社は全国で約80の自治体とのこのような連携協定を結んでおり、都内では青梅市、墨田区に続いて3例目になる。健康経営のサポート実績として約7万3000社がある。これまで、企業間の交流やセミナーなども行っており、社員の定着率、生産性の向上、売上の上昇などを目的としている。
三者は締結式に臨み、阿部裕行市長は「事業主自身と従業員が健康で幸せにいきいきと暮らすことができるよう三者で健康経営を推進していくことにした」と説明した。
多摩商工会議所の伊野弘明会頭は「将来的な労働人口の減少が見える中、従業員の人的生産性向上が企業の課題となっている。健康経営とは従業員の健康管理を経営課題としてとらえ積極的に改善に取り組んでいくこと。三者が連携することで健康経営を推進していく。ひいては地域経済の発展につながれば」と展望を語った。
アクサ生命保険株式会社東京支社支社長の柴崎達也さんは「これまでのアクサ生命の取り組みをご理解いただき、市長の強いリーダーシップのもと連携協定を結ぶことができた。健康経営を進める経営者のサポートをしたい」と話した。同社は健康経営支援プログラムを用い、健康習慣アンケート、福利厚生制度の構築、経営セミナーなどを実施していく。