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三浦知良選手と念願の対面 脳腫瘍の後遺症と闘う橋本湊さん 勇気と希望もらう

YOUよっかいち

三浦選手と記念写真を撮る橋本さん=三重交通Gスポーツの杜鈴鹿

 脳腫瘍の摘出手術を受け、高次脳機能障害と闘う三重県の菰野中学3年橋本湊さんが、6月8日、同県鈴鹿市で開催されたアトレチコ鈴鹿の試合を観戦、試合後、チームの三浦知良選手と対面し、励ましの言葉を受けた。サイン入りの色紙やTシャツをプレゼントしてもらい、橋本さんは「勇気をもらえた」とうれし涙を浮かべた。
 橋本さんは小学6年生の6月、脳腫瘍の一種で悪性の「混合性胚細胞腫」と診断された。10月に三重大学医学部附属病院で腫瘍の摘出手術を受けたが、脳の損傷で失語や記憶障害、注意障害などの高次脳機能障害を発症。さらに化学治療や放射線治療を受け、術後に試練が続いた。

【三浦選手と会え、うれし泣きする橋本さん】


 そんな時、三浦選手が、闘病生活を送る子どもたちを励まそうと病院を訪れた。橋本さんは当時、サッカーチームに所属していて、小学生ながら三浦選手の偉大さを知っていた。しかし、ちょうどその時、橋本さんは新型コロナ感染症の濃厚接触者だったため、三浦選手に会うことができず、心残りに。その話を聞いた知人が、同チームの選手で、昨年現役を引退し、現在は四日市市で発達障害のある子どもの療育を行う「KID ACADEMY+四日市校」の代表の中村俊貴さんに相談。中村さんの橋渡しで、チームから三重交通Gスポーツの杜鈴鹿のクリアソン新宿戦に招待された。
 三浦選手は試合に出場はしなかったが、試合終了後、チームが対面の時間を用意してくれた。三浦選手はカジュアルなスーツ姿で橋本さんの前に現れて優しく肩を抱き、一緒に記念写真を撮り、チームが用意した色紙やTシャツにサインして橋本さんにプレゼントした。橋本さんが涙ぐみながら三浦選手に「勇気をもらいました」とお礼を言うと、三浦選手は「そう言ってもらえること自体、僕も勇気づけられた。勇気づけられる存在になっていけるよう頑張っていきたい」と話した。

【橋本さんのためにTシャツにサインする三浦選手】

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