村尾信尚「トランプ大統領の原爆発言に対して日本政府は毅然とした対応をとるべき」
トランプ米大統領はイランの核施設への攻撃を広島や長崎への原爆投下と「本質的に同じことだ」と述べた。7月1日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚がこの発言について語った。
邦丸「トランプ大統領はイランにバンカーバスターを撃ち込んで『核開発能力を根絶やしにした』と語った。さらに『今回の12日間戦争を終わらせるためにしょうがなかった。そういう意味では日本に原爆を落としたのと同じようなことなんだ』と言いました。これに対して日本国内から『全然違うよ』という声がたくさん上がっています。日本国政府としても、ちゃんと反応したほうがいいんじゃないかということに対して林官房長官は『言っていることは、こちらとしても承っています』と言っています。これについて村尾さんはどう思いますか?」
村尾「唯一の戦争被爆国である日本とすると『全然違うよ』と言いたくなりますよね。確かにトランプさんも『この例えがいいかどうかわからないけれど…』というExcuseみたいなことを言っていました。しかし、これは全く違う話だし、米軍によるイランへの空爆は、主権国家に対して攻撃しているわけですからロシアによるウクライナ侵攻と本質的に同じ、国際法違反だと思います。被団協(日本原水爆被害者団体協議会)の皆さんは昨年ノーベル平和賞を受賞して、ようやく世界にも被爆者の悲惨さが浸透しかけた矢先にこういうような発言があると、日本側としては毅然とした対応をとるべきだと思います」