じわり人気拡大中!インパクト大のご当地キャラ…合言葉は「赤白つけようぜ!」石狩灯台の妖精
灯台を模した手作りの帽子を被り、ボーダー模様の服に身を包み、さらには顔面を赤白に塗装した一見不気味な男性がいます。
石狩灯台お兄さんー石狩灯台をPRするために誕生した、石狩灯台の妖精です。
その正体は、石狩市の職員である高木順平さん。
現在は石狩湾新港管理組合に勤務し、港の管理やPRをするお仕事をされています。
石狩灯台の妖精が高木さんの体を借りている…というのが石狩灯台お兄さんの設定です。
石狩灯台お兄さんはどのようなきっかけで誕生したのか。
また、なぜ石狩灯台のPR活動を続けているのか、お話をお伺いしました。
石狩灯台お兄さん誕生のきっかけと、石狩灯台のPRに懸ける熱い思い
石狩灯台は明治時代に建てられた、現存する北海道最古の灯台です。
石狩灯台お兄さんが誕生したそもそものきっかけは、2017年に開催された石狩灯台125周年記念イベントでした。
観光ボランティアをはじめ、たくさんのボランティアの方の協力のもと開催することができ、自分も何か恩返しができないかと思ったそうです。
その後、2018年に石狩灯台とその周辺をめぐるバスツアーが開催されました。
その際に手作りの灯台の帽子をかぶって案内役を勤めたところ、大ウケ。
そこから現在の姿に辿り着きました。
それでは、なぜ石狩灯台のPR活動をしてらっしゃるのでしょうか。
今でこそ花川地区が中心になっていますが、実は石狩灯台のある本町地区がかつての石狩市の中心地でした。
札幌市のベッドタウンということで花川にだんだんと家が建ち始め、やがて中心地が移行されていった歴史があります。
それに伴い、石狩市役所も現在の場所に移転しました。
元々の中心地で観光地として盛り上がっていた本町地区。
髙木さんはこの地域に強い魅力を感じているそうです。
「僕のこういう変な活動を通じて、この地域に人が意識を向けてくれたりとか、目を向けてくれるのはうれしいです。ファンの方々に本町地区を好きになってほしいなという気持ちが大きいです」
石狩灯台でのイベント時に「降臨」する石狩灯台お兄さん。熱狂的なファンも。
石狩灯台お兄さんは、主に石狩灯台の一般公開や周辺で行われるイベントの際に降臨します。
「赤白つけようぜ」という合言葉が言えると、石狩灯台お兄さんお手製の缶バッジをもらえます。
今までに作った缶バッジは50種類を超えているそうです。
缶バッジのデザインを手がけるのは、石狩観光協会の野村さんです。
野村さんは石狩灯台お兄さんのメイクも担当しています。
イベント当日、「降臨の儀」(石狩灯台の妖精を高木さんの体に下ろし、石狩灯台お兄さんを降臨させることの意)がとりおこなわれる30分前、フェイスパックでお肌の調子を整えてからメイクに入ります。
「パックでお肌をいい状態にしてから塗ってもらうと、発色がよくなるんです。」
そのほうが、石狩灯台の妖精が降りてきやすいのだとか。
公務員である髙木さんにとって、石狩灯台お兄さんとしての活動は完全なるボランティア。
それにも関わらず活動を続ける理由とは何なのでしょうか。
そこにはお兄ファン、すなわちお兄さんファンの存在がありました。
応援してくれるファンの中には小さなお子さんもおり、石狩灯台お兄さんを介して石狩灯台に興味を持ってくれるのがうれしいのだそうです。
ちなみに合言葉の「赤白つけようぜ」は、仮面ライダーのように何か決めゼリフがあったらいいなと思っていたところ、突然頭にフッと降りてきたそうですよ。
「名誉灯台長」の今後の展望
2023年には小樽海上保安部より、石狩灯台の「名誉灯台長」の称号を授与されました。
キャラクターとしてこの称号を受けたのは、全国的にも初めてのことだそうです。
名誉灯台長になってからなにか変化はあったのでしょうか。
「一番びっくりしたのは全国ニュースですね。石狩灯台お兄さんをきっかけに、石狩灯台のことが全国に流れたんです。」
3月からはファンの要望を受け、待望のInstagramアカウントも開設しました。
全国的にも有名になった石狩灯台お兄さんですが、これから露出を増やす予定はあるのでしょうか。
「今の活動をやっているのが精一杯なので、地道にやっていこうかなって風に思っています。」
私生活では、昨年ご結婚された髙木さん。
石狩灯台やはまなすの丘公園の風景をバックに、ウエディングフォトを撮影しました。
自然が豊かで美しい景観が魅力の石狩市。
今後ロケーションフォトの舞台として、石狩が選ばれるといいなと考えているそうです。
190cmを超える長身と、破天荒なキャラクターが人気の石狩灯台お兄さん。
石狩を盛り上げようとPR活動に励むお兄さんの活動から、今後も目が離せません!
石狩灯台お兄さん
Instagram:@ishikari.lighthouse.bro