そびえる雪の壁の先には... 富山の写真家が撮影した〝奇跡の1枚〟が2.6万人圧倒「ため息が出るほど美しい」
「立山でつかまえた雪の壁の天の川」
そんな呟きと共に投稿された光景が、X上で話題となっている。
撮影者は、富山県在住で、地元の風景を中心に撮影しているフォトグラファーのkenichi.wiz(@Kenichi_Wiz_)さん。
2025年4月19日に投稿したのは、左右に高くそびえる雪の壁と、その先に流れる天の川を捉えた写真だ。
雪の壁の迫力も去ることながら、今にも降ってきそうな星空も圧巻で、思わず息を飲んでしまう。
こんな神秘的な光景、一体どこで見られるの?
Jタウンネット記者は22日、撮影者のkenichi.wizさんに話を聞いた。
撮影時は「寒さとの戦い」
kenichi.wizさんがこの絶景をカメラに収めたのは2022年5月2日の午前3時ごろ。場所は立山連峰の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」の中心地で、最高地点でもある室堂平(むろどうだいら)だ。
立山連峰には厳冬期からの開山後、「雪の大谷」と呼ばれる十数メートルの雪の壁が出現する。kenichi.wizさんはそのスケール感と美しい立山の星空を同時に撮影したいと思い、1年前からタイミングを狙っていたという。ただ、この写真はその雪の大谷で撮影したものではない。
「『雪の大谷』は、日中以外は訪れる事ができない為、星空の元でも訪れることが出来る『雪の回廊』で撮影しています」(kenichi.wiz@Kenichi_Wiz_さん)
雪の回廊とは、室堂ターミナルと自然保護センターを結ぶ通路を除雪してできるもの。4月ごろには高さ8メートルを超え、雪の大谷にも負けない迫力を誇っているとのことだ。
kenichi.wizさんによれば、撮影時の現地は5月だったにも関わらず、氷点下2桁まで下がる事もあり、周囲の雪の壁はもちろん、地面も完全に凍りついているなど、寒さとの戦いだったそうだ。
話題となった写真について、kenichi.wizさんはこう思いを語る。
「立山には様々な魅力がありますが、その一つを私なりの撮影方法で切り撮りました。 勿論まだ満足しているわけではなく、この写真を撮影後も毎年撮影を続けていますが、天候含めた撮影条件が揃う事すら非常に稀な事もあり、今のところこの時が一番イメージ通りに撮影できた写真となります。 そのような意味でも現在4年越し。奇跡的に撮れた一枚でもあると思います。 この写真を通して、立山の魅力が少しでも伝われば、また訪れるきっかけにもなれば本当に嬉しく思います」
kenichi.wizさんが捉えた奇跡の絶景に対し、X上では2万6000件以上のいいね(24日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「うわぁ...ため息が出るほど美しい」 「久しぶりに立山の雪の壁を歩きたくなりました」 「凄い!こんなのはじめて見ました!感極まって涙が出ちゃいそうです」