その後“新しい恋愛”はできる? ずっと独身? 夫と別れた女性たちに聞いた #9「離婚すれば恋愛OK!ところが…」
結婚生活を終わらせ独身に戻ると、自由で気楽な生活がある代わりに、今まで感じたことのない孤独に苦しむ、という人もいます。
年を取ってからの離婚は、「老後」が目前に迫るため、孤立に焦ることもあるでしょう。
熟年離婚のその後、新しい恋愛を楽しむことはできるのか、ずっと独身で過ごす覚悟を持たねばいけないのか、経験者たちに聞いてみました。
「子どもが生まれてから義実家との関係が悪くなり、自分たちより義実家を優先しようとする夫とは長い間仮面夫婦状態でした。
次男が家を出るタイミングで『もう夫婦でいる必要はないから』と離婚を切り出し、夫は特に反対することなく承諾して、スムーズに別れることができたのはよかったと思います。
問題はその後で、市内にある実家に戻ったのはいいものの、両親は私の収入や体力をあてにして動かず、衝突することが増えました。
仲の冷めきった夫と離婚すると言ったときはいっさい反対せず『帰ってくればいい』と言っていたのに、いざそうなると『出戻りなのだから文句を言うな』と楽をしたがる両親には、結婚生活のときとはまったく違うストレスがあります。
いっそひとり暮らしがマシと思いそう言うと、今度は『近くならいい』『仕送りをして』と自分たちの都合ばかり、遠くに引っ越したいけれど仕事の関係でそれができない私の事情もわかっていて。
正直に言えば、夫と仮面夫婦でいたときも婚外恋愛みたいなことはしていたし、離婚すれば堂々と恋愛もできると思っていましたが、仕事と両親との対立でそんな心の余裕はなく、鏡に映る疲れた顔の自分を見るとため息が出ます。
両親にはもちろん感謝しているし生活を支えたい気持ちもありますが、私の人生についてももっと考えてほしいですね……」(51歳/公務員)
熟年離婚後に実家に戻る人は多いですが、そこで問題になるのが両親やきょうだいたちとの関係です。
家族なら生活を依存することを当然とする人もいて、離婚後のほうがかえって窮屈な暮らしを強いられるケースは少なくありません。
こんな大変さを避けるためには、同居に戻る前にしっかりと暮らしについて話し合い、ルールを決めるのが肝心。
家族であっても線を引くことは、健全な生活のためには欠かせないといえます。
(ハピママ*/弘田 香)