「麗しい…」札幌の芸妓が、初めて“お客さんの立場”で京都のお座敷を体験!
札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。 「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。
しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。
現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ 名妓連」には11名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。
連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や 文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いいたします!
初めて「お客さんの立場」でお座敷を体験
今回、いつも応援していただいているお客様の計らいで京都のお茶屋さんへお勉強会に連れて行っていただきました!
よく「他の花柳界との交流はあるんですか?」という質問をいただきますが、答えは「あります!」です。
今の時代はSNSがありますので、実際にはお会いしたことがなくても繋がっていたり(他の街の様子が知れるのでとても楽しいです)、全国の芸者衆が集まる踊りの会が開催されるとそちらでご挨拶させていただいたり、お客様のご紹介でご縁をいただいたり…と、結構交流はあるのです。
お着物や帯は札幌からスーツケースに詰めて持参しました。
ヘアセットは事前に予約をしていた京都の美容室でお願いしました(京都の芸妓さんも実際に通われている美容室みたいです)。
髪型の雰囲気がいつもと少し違うので、なんだか新鮮な気持ちでした!
芸妓さんと舞妓さんの違いって?
さて、今回は宮川町の「しげ森」さんというお茶屋さんにお邪魔しました。
宴会には、芸妓さん三名と、舞妓さん二名にお越しいただきました。
ちなみに、舞妓さんと芸妓さんの主な違いは、年齢です。
入門してから二十歳くらいまでは舞妓さん、その後は引退するまでずっと芸妓さんということになります。
舞妓さんは「芸者さん見習い」なのです。
美味しいお食事とお酒を楽しみながら、素敵な芸舞妓さんとの会話に花を咲かせる...なんと贅沢な時間なのでしょう。
初めてお客さんの立場でお座敷を体験させていただき、新しい発見がたくさんあり、とてもお勉強になることばかり。大変貴重な体験をさせていただきました。
京都から帰ったあともしばらく余韻に浸りました。
私もお客様に「楽しかった!」と思っていただけるような素敵な時間を提供できるように努めなければ、と身が引き締まる思いでした。
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連載「さっぽろ芸妓日記」
文:さっぽろ名妓連 こと代
編集:Sitakke編集部
<「こと代」プロフィール>
札幌生まれ、札幌育ち。2018年にお披露目して以降、現在も最北の花柳界「さっぽろ 名妓連」で芸妓として活動中。開拓期から続く北海道の花柳界文化をたくさんの方に 知っていただくべく日々奮闘中。飼い猫達と遊ぶことが日々の癒し。