“6度の暗殺未遂から生き延びた”ベニチオ・デル・トロなど登場人物紹介『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』キャラクターポスター
ウェス・アンダーソン監督の最新作『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』(原題:The Phoenician Scheme)が、9月19日(金)より公開される。このたび、ザ・ザ一行の航路図とキャラポスターが解禁となった。
ウェス・アンダーソン監督最新作
本年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、6月30日よりスタートしたUS先行公開では、劇場あたり平均9万5,000ドル=約1,355万円(1ドル=142.6円)と、今年の限定公開作でトップの館アベレージを取得。その後の拡大公開で興行収入ランキングベスト10入りを果たし、世界を席巻中だ。
最新作は、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(21)にも出演したベニチオ・デル・トロを主演に迎え、ケイト・ウィンスレットの娘で俳優のミア・スレアプレトン、『バービー』(23)でアランを演じたマイケル・セラ、アカデミー賞ノミネート俳優リズ・アーメッドらウェス組初参戦のキャスト、そしてウェス作品常連となる、トム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ブライアン・クランストン、マチュー・アマルリック、ジェフリー・ライト、ルパート・フレンド、ホープ・デイヴィス、そして物語の重要なカギを握る人物にベネディクト・カンバーバッチと超豪華キャストたちが競演し、ウェス・ワールドを盛り上げる。
物語は、ベニチオ・デル・トロ演じるヨーロッパの富豪、ザ・ザ・コルダが疎遠となっていた娘で修道女のリーズル(ミア・スレアプレトン)を後継人に任命したところから始まる。画策していたビジネスの危機的状況を打開すべくヨーロッパを旅する間に様々な事件(特にザ・ザ・コルダ自身の暗殺計画も含む)に巻き込まれていく、というクライム・ファミリー・コメディ。物語後半では、カンバーバッチ演じるヌバルおじさんとザ・ザ・コルダの決死のバトルも繰り広げられるなど、一瞬たりとも見逃せない作品になっている。
ザ・ザが実現を目論む「フェニキア計画」は、フェニキア全域に及ぶ陸海三つのインフラを整備するという大規模プロジェクト。妨害による資金難で壊滅寸前の「フェニキア計画」を立て直すため、ザ・ザは出資者たちをめぐる資金集めの旅に出る。今回、ザ・ザ一行の資金集めの旅路とくせ者出資者たちが一目でわかる航路図が公開された。
ザ・ザ一行がまず会いに行くのは、山脈鉄道トンネルに関わる出資者たち。第7代南西独立フェニキア国王陛下領で山脈鉄道トンネルの建設を監督しているファルーク王子(リズ・アーメッド)と、“サクラメント連合”を経営するアメリカの事業家で、現在は山脈鉄道トンネルの建設に従事しているリーランド(トム・ハンクス)、レーガン(ブライアン・クランストン)の兄弟だ。赤字を補填するためザ・ザは協力を促すが、リーランドとレーガンは拒否。コロラド流の解決方法で決着をつけることに…。ツッコミどころ満載、度肝を抜かれるコロラド流の解決方法にクスッと笑えるシーンとなっている。
次に向かうのは、砂漠横断内陸水路(運河)に関わる出資者たち。サヴァラン=モンラシェ・ギャングの親分、マルセイユ・ボブ(マチュー・アマルリック)と、アメリカ人の海運王でニューアーク・シンジケートの親分、マーティ(ジェフリー・ライト)だ。マルセイユ・ボブはザ・ザが不足分の補填をさせるために脅迫文を偽造して送ってきたことに激怒。マーティも以前合意した内容とまったく食い違う契約を断固拒否。ザ・ザと超早口の舌戦を繰り広げることになる。ふたりをどうやって言いくるめるのか、ザ・ザの必死の交渉に注目だ。
3つ目の目的地は、流域水力発電ダム。建設を監督しているザ・ザのはとこ、ヒルダ(スカーレット・ヨハンソン)に会いに行く。ザ・ザはヒルダの恋愛感情を利用して、結婚することで残りの不足分を負担させようと目論む。ザ・ザの求婚に対するヒルダの返事は一体…?
そして、“ラスボス”となるのが、ザ・ザの異母兄弟、ヌバルおじさん(ベネディクト・カンバーバッチ)だ。ザ・ザは残った不足分すべてをヌバルおじさんに負担させようとするが、もちろん一筋縄ではいかない。さらに、ヌバルおじさんにはリーズルの母を殺したという疑惑がつきまとっていた。母の死の真相を知りたいリーズルは、ヌバルおじさんを追求する。果たしてその答えとは—?ザ・ザの「フェニキア計画」の資金集めと、リーズルの母の死の真相。ふたつの目的を持ったザ・ザ一行の旅は、手に汗握るスリルと思わず吹き出すコメディ要素が満載だ。
ベニチオ・デル・トロ扮するザ・ザ・コルダは、6度の暗殺未遂から生き延びたという、とんでもエピソードの通り、体に包帯を巻きつけた満身創痍の姿。ミア・スレアプレトン演じるザ・ザの娘、リーズルは、修道女らしくロザリオを掲げているが、宝石で作られた豪華なロザリオは修道女が誓う“清貧”とはかけ離れている。マイケル・セラ扮するザ・ザの家庭教師ビョルンは昆虫の専門家。右手には常に携帯している虫かご、左手にはザ・ザが出資者たちに手土産代わりに贈るグレネードが配置されている。
ほか、リズ・アーメッド演じるファルーク王子、トム・ハンクス、ブライアン・クランストンが演じるサクラメント連合の実業家兄弟、ジェフリー・ライト演じるアメリカの海運王マーティ、スカーレット・ヨハンソン演じるはとこのヒルダ、ベネディクト・カンバーバッチ演じるヌバルおじさんなど、くせ者出資者たちに加え、ルパート・フレンドが扮する、ザ・ザの事業の監視と妨害という秘密のお役所仕事を政府から命じられ、「フェニキア計画」資金難のきっかけを作る“エクスカリバー”のキャラポスターも到着した。
それぞれのキャラポスターには、コーラルのボディが印象的な万年筆が存在感を放っている。これはドイツの筆記具ブランド、モンブラン(Montblanc)の1920年代のアーカイブを忠実に再現した「ヘリテージ ルージュ エ ノワール コーラル」という万年筆だ。2019年に生産終了となったモデルだが、本作のために7本限定で復活生産された。「ヘリテージ ルージュ エ ノワール コーラル」は本編にも登場。劇場で、細部まで注目して観てほしい。
『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』は9月19日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国ロードショー