次世代につなぐ「オオサンショウウオ」保全 子どもたちによる新たな取り組みとは?|地球派宣言
国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオ。
その数は年々減り続け、将来、絶滅の可能性があると言われています。
そんななか、生息地の一つ、東広島市でオオサンショウウオを守る新たな取り組みが始まりました。
先月、発足した「オオサンショウウオ保全Jrクラブ」。
地元の小中学生が所属し、保全活動のための知識を学びます。
クラブでは、月に1回、フィールドワークも行われ、成育環境や生息状況の調査などを実施。
オオサンショウウオを守る、次世代の人材を育成するのが狙いです。
東広島市豊栄支所の地域コーディネーター 山﨑大海さんは、「オオサンショウウオを100年先まで持続的に住める社会を作っていくというのが大きな目的」と話します。
この日行われていたのは、広島大学の総合博物館が監修したオリジナルのカードゲームを使った学習です。
調査・研究の実績を積み重ねながら普及活動をおこない、仲間を増やして、オオサンショウウオが暮らしやすい環境を整備していくというゲームです。
実はこのカードゲーム、13年前から広島大学が行ってきた実際の調査や研究、情報発信などの活動内容をもとにつくられているんです。
カードゲームを体験した子どもたちに感想を聞いてみると……
「仲間を増やしていくことで、オオサンショウウオを助けることにつながる」
「すごく楽しいし、オオサンショウウオの現状も知ることができるので、良いと思う。みんなにオオサンショウウオは守らないといけないよというのを発信したいです」
クラブでは、メンバーそれぞれが、学んだ知識を活かして自ら保護活動などのプロジェクトを考え、実践することを目標にしています。
100年生きると言われるオオサンショウウオ。
山﨑さんは、保全活動を次世代につないでいくことが重要だと語ります。
「100年生きる生き物なので、私が生きている間だけでは、いま生まれたオオサンショウウオはきっと守り切れない。なので保全する人間も、子どもたちにつないでいく。そんな仕組みづくりができれば100年先も安心かなと思います」
広島ホームテレビ『ピタニュー』
地球派宣言コーナー(2024年12月18日放送)