期待のボートレーサーが赤穂でトレーニング
将来有望な若手ボートレーサーが競技力向上を図ろうと、加里屋のトレーニングジム「プログレスビジョンモンキー」(村山健太代表)に来訪。視覚機能を高める「ビジョントレーニング」を体験した。
来穂したのは、デビュー3年目の西丸侑太朗選手=香川支部・130期。今年1月に念願の初優勝を飾り、さらなる飛躍が期待されている21歳の若武者だ。かつてボートレーサーになることを目指した村山さん(27)とはボートレーサー養成所で同部屋だった仲間同士で、それから5年経った今も交流がある。
村山さんは大学まで柔道選手として活躍したアスリートで、2022年にJR播州赤穂駅近くでジムをオープン。視覚能力を高めることで集中力や判断力、情報処理能力などをアップさせるトレーニング方法を指導している。最高時速80キロで疾走する艇を一瞬の判断で操縦するボートレースにもきっと役立つはずと、西丸選手に体験を提案した。
幅10センチほどの板の上でバランスを取りながら、天井からぶら下がって揺れているボールの表面の文字を読むトレーニングや、不安定な台座に立ったままランダムに光るランプを目で追うエクササイズなどを体験。村山さんによると、視覚機能とともに体幹も鍛えるねらいがあるという。
「どのトレーニングもレースに必要な能力に直結していると感じました。これからも続けて取り組みたい」と西丸選手。ビジョントレーニングを始めてから出場した3月のレースで2度目の優勝を飾るなど戦績は上向きで、村山さんは「将来はSGやグランプリも狙える逸材。上を目指して頑張ってほしい」とエールを送った。
ビジョントレーニングは、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)など発達に課題のある子どものトレーニングとして欧米で80年以上の歴史があり、近年はアスリートの能力開発にも効果があるとして注目されている。