【伊賀へ移住】音楽一家の古民家暮らし 楽しめる空間を 門田さん
居場所づくりに奮闘
「伊賀に引っ越して、ワクワクが止まらない」。昨年10月に東京都内から三重県伊賀市沖へ移住した門田亞弓さん(38)は笑顔で語る。長男の樹さん(11)はベースを練習中で、長女の洸さん(9)は転居後すぐ音楽イベントに参加。同居するジャズピアニストの安田光さん(30)も含め、音楽好きの一家だ。
これまでは都内のマンション住まいだったが、「犬を飼いたい」という樹さんの願いをかなえるため、地方の戸建てに移ろうと決めた。樹さんと洸さんが占いカードを引いて出た文字をヒントに大まかな行先を決めると、「ミ」「エ」の2文字が出たそうだ。
松阪、亀山など三重県内の空き家情報をインターネットで検索し見学する中で、伊賀市の空き家バンクで、庭、畑、防音室付きの古民家に巡り合った。仕事の関係で東京に残る夫の健さん(43)以外の3人で、伊賀でのスローライフが始まった。
美空ひばりや玉置浩二などがお気に入りの洸さんは、市内のカフェで月1回開かれている、自由に歌や演奏で参加できる「オープンマイク」で堂々と歌を披露している。2月には樹さんもベースで加わり、安田さんと3人で「サライ」を演奏するという。
また安田さんは、2月16日に同市西高倉のカフェ「フィガロ」での「大人のジブリコンサート」をピアノ伴奏で盛り上げるそうだ。
野菜作りも始めたい
転居後は、時間を見つけては自然豊かな伊賀地域のあちこちへ出掛け、畑で本格的に野菜作りをしてみたいという。門田さんは「これから、長男の念願だった犬を飼いながら、自宅を利用してベジタリアン料理と音楽を皆さんに楽しんでもらえる空間づくりをしていきたい」と語った。