正月太りにだし汁!?
毎年、お正月明けには、ある悩みを抱えた患者さんが増えるとのこと。
詳しいお話しを、やのメディカルクリニック勝どき 糖尿病専門医の矢野宏行先生のお話しです。
糖尿病専門医の矢野宏行先生
正月明けに年末年始の暴飲暴食がたたって体重が2キロ3キロ増えてしまう患者さんだったりとか、あとは血糖値が上がって、糖尿病のコントロールの指標のですね、数値が上がってしまう患者さんがとても増えますね。
おせちも結構糖質高かったり塩分高かったりするので糖尿病とかにはよくないんですけれども、ネックなのがお餅ですかね。1日に1個2個だったら影響ないと思うんですけれども、中には毎食お餅食べるっていう患者さんもいたりすると、もち米って、糖質も高いし、カロリーも高いので太りやすかったり、血糖値上がりやすかったりする傾向があります。
元々糖尿病のコントロールの状況があんまり良くなくって、年末年始挟んで血糖値も、いつもより50ぐらい高くなってくるような患者さんもいて中にはね、ちょっとこれ入院しないといけなくなるかもなみたいなことになる方もいます。
こちらのクリニックは生活習慣病の患者さんが多いとのことで、年末年始を挟むと、大体10人に6人から7人くらいは体重増加、元々糖尿病の治療をしている方に関して言うと、年末年始を挟むとおよそ半数は悪化、今まで指摘されていなかった方でも年末年始を経て糖尿病と診断されてしまう方も割合として 少なくはない、とのこと!
・特に最近はコロナが明けて、また忘年会なども増えてきていますので、年末のイベントからのお正月と、胃腸に負担が長い期間かかりがち。
・おせちは勿論、お雑煮などでお正月に食べがちな「お餅」が一番要注意!お正月明けにもまだお餅が残っていて毎日食べているなんて方もいらっしゃるのでは?
今年のお正月は終わってしまいましたが、来年以降注意して欲しいとの事でしたが・・・
では、今年のお正月暴飲暴食してしまった人たちへの助け舟、リセット方法などないのか、専門家の方達に伺いました。
福岡にある工藤内科の院長・工藤孝文先生と、和歌山にある消化器内科の中路幸之助先生のお話しです。
正月太りリセット方法
福岡にある工藤内科の院長・工藤孝文先生と、
和歌山にある消化器内科の中路幸之助先生
・正月太りのリセット方法でおすすめなのは、出汁を飲むことですね。味覚が薄味に改善されて、必然的にカロリーの低い食べ物を食べるようになっていきます。僕の病院ではですね、大体朝、コップ一杯の出汁ですね。
・私外来しておりまして、やはりあの胃腸の調子が悪い患者さんは最近かなり増えてます。一番いいのは七草粥ですね、やはりお粥に野菜を入れてまず野菜から食べていく七草粥っていうのは胃腸のリセットにもなりますし理にかなって良い食事だと思います。
おせちなどやっぱりあの保存食の塩分がたくさん含まれていますのでどうしてもあの塩分摂ると水分をとりがちになると思うんですけども野菜を多く摂るとあのカリウムが入ってるので、ナトリウムが排出されてむくみの解消にも繋がると思います。
七草粥に関しては7日はもう過ぎ去りましたが・・・胃腸のリセットにおいてとても理にかなった食事との事。
また、出汁を飲むことも良いとのことでしたが、これは、お正月におせちなど塩分や糖分の多い「味の濃い」食べ物に慣れた舌を「リセット」する効果があるとか。必然的にカロリーの低い物を好むようになり、痩せる事にも繋がると。
これは高血圧の患者さんでの治療などでも用いられる方法だそうで、毎朝200ccくらい、コップ一杯の、鰹節や昆布などのだし汁を飲む、これを3日間くらい続けると、最初よりもそのだしの味を濃く感じてきた!と効果を感じる人が多いそう。出汁のうまみは脳に作用して満足感をアップし、小腹が空いた感覚をも軽減。
・舌の細胞が10日間で置き換わるようなので、それ位を目安に続けるとよし。
・また、塩分を摂りすぎると水分を溜めこみむくみに繋がりますが、その原因となるナトリウムを身体にため込むと、心臓や腎臓に負担がかかるそうなので、カリウムを多く含む野菜を積極的に摂って、ナトリウムの排出を促すと良いそうです。
・また、それに加えて全ての先生が口を揃えて、適度に身体を動かすことも重要と仰っていました。
ではどんな運動が効果的なのか、解剖学や運動生理学に詳しい、
渋谷のパーソナルジムのlevenを運営する関塚純平さんのお話しです。
渋谷のパーソナルジムのlevenを運営する関塚純平さん
お正月でずっとこのゴロゴロしてたりとかするとやっぱ股関節周りの筋肉がすごく固まってきてしまったりするんすよね。
腸腰筋っていう筋肉があって、その上半身と下半身を繋ぐ股関節部分の筋肉を言われてるんで、そこをしっかり動かしてあげることによって、腰痛改善だったり痩せやすい体を作るには大切なトレーニングなってきます。やり方としては、座りながら、もも上げる。右30回左30回ずつみたいなことができるとそれだけでも基礎代謝が上がって痩せやすい体っていうのをしっかり作られていくんで。
座りながらできるっていう点で、ご高齢の方でもやりやすかったりすると思いますし、例えば電車で座ってるときとかもできたりするんで簡単にできるっていう意味では、かなりやりやすい種目なんじゃないかなと思いますね。
速度は早ければ早いほうが良いそうですが・・・(笑)とにかく片足30回ずつまずは「あげる」ことが大事。これであれば、老若男女問わず簡単に出来る運動なのでまずは1週間から1カ月続けて欲しいとのことでした。
(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』取材:竹内紫麻)