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災害時なぜフェイク画像を拡散?「啓蒙のためだというんです」取材した堀潤氏に聞く

文化放送

お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) 2月14日の放送は、集英社インターナショナルから発売中の『災害とデマ』を著した、ジャーナリストの堀潤氏を招き、本の内容について伺った。

大竹「今回は『災害とデマ』という御本についてです」

壇蜜「嘘というかデマというか、本当じゃないことでも、すぐに分かることは少ないですよね」

「今は本当に巧妙で、去年の能登半島地震でも嘘のSOSで、「家族が家の下敷きになっているんです」という切実な訴えがあって、しかし現場に行ってみると、そこには家も人もいなかったということがありました。デマを出す側は出す側で、耳目を集めたい、お金に変わるかもしれない、少し万能感を持って世の中を惑わしたい、など色んな思いが交錯している。最近は嘘やデマに気をつけましょうというリテラシーも上がってきました」

壇蜜「デマを注意喚起する声もありますね」

「デマによって本当のSOSが埋もれてしまいます。「これはデマかもしれないからやめておこう」となっても、それが本当のSOSかも知れない」

大竹「そうですね」

「そこをなんとかしないと情報で人が殺されるという事を改善できない」

壇蜜「どうやって判別するんですか?」

大竹「それが今できないんですよ。SNSが発達してから。しかも画像を取り込んだデマも反乱してますよね」

「いわゆる生成AIを使って、簡単にコストをかけずにね。今回、私は、その生成AIでフェイク画像を作ってSNSで拡散させた人物の取材もさせてもらいました」

壇蜜「それは、犯人?」

「まあ、そうですね。事件化はされてないので、正確には犯人ではないですけれども、彼は静岡で豪雨災害が起きた時に、山間の町々が水に沈んでいたり、都市部でもかなり水に浸かっていたり、静岡がこんなに水に浸かっているんだという画像を発信するんですね」

壇蜜「自分で作ったんだ」

「そうなんですよ。ただ、見てる人たちが「これデマじゃないのか?」と気づいて、彼はすぐに「そうです、デマです」と「私は注意喚起のために、啓蒙のためにやってます」というんですね」

壇蜜「こうなったら大変でしょ。想像して、みたいなことね」

「簡単に作れるから情報に惑わされないで、という注意喚起だと言うんですけど、僕、その時その静岡の現場にいたんですよ。実は、フェイク画像ほどじゃないけど水には浸かっていて。おばあちゃんの胸の下ぐらいのところまで水が上がってきてたんです。本当だったら、いろんな支援が必要だったんだけど、SNS上では「あの水に浸かっているのは嘘なんだろう」という情報が広がって」

壇蜜「助けが来ないじゃないですか」

「そうなんです。余計な混乱を引き起こしていく」

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