【暴落検証】半年下落し続けてる信越化学を38万円分購入 → 4日で売ってみたらこうなった
2024年にAI関連で栄華を極めたテック株。友達がアメリカの『エヌビディア』を安いときに買っていたと聞いて、その先見の明に感銘を受けたものだが、しばらくして会った時お通夜みたいになっていた。「AIバブル崩壊」という声も聞こえてくるほどの大暴落が起こったのである。
これぞ諸行無常。半導体の基板として使われるシリコンウエハーの世界一の企業である信越化学工業も例外ではなく、一株6000円台だった株価が半年で3700円台になっている。そこで約38万円分買ってみた。
・購入前の気持ち
中国発のAIディープシークに、トランプ関税と暴落が続くテック株。信越化学工業の株価も、気づけば爆上がりする前の価格帯に戻ってきている。だが、2025年4月3日のTBSニュースによると、まだAIバブルの崩壊は半分の段階である可能性を専門家が指摘している。怖っ!
株をやっていない人に今の投資家心理の一例を紹介すると、私(中澤)よりも歴の長い先輩投資家は「俺はこのチャートは怖くて買えない」と言っていた。確かに高騰前に戻ってきたとは言え、まだまだ下落の余地がある株価ではあるんだよね。
・野生の勘
ただ、私が買ってみようと思ったことにも一応理由がある。それは信越化学が、シリコンウエハーだけじゃなく、塩化ビニル樹脂とかも作っていて、生活とか建築現場でも活躍している企業であること。
実は、AIバブルで高騰する前から「いつか買ってみたいな」と思っていた。で、3年くらい浅くチラ見し続けてたいたら、そんな株がPBR1.6倍くらいになったので、個人的には結構お買い得な気がしたのである。
そして、次の決算が発表されるのは3日後の4月25日。もちろん、ここから下げる可能性があることも分かっている。今買うのは、突き詰めれば野生の勘。この辺じゃねえの?
・決算明けに売った結果
そんな決算ギャンブルをするべく、ひと株3751円で100株掴んでみた。3日後の信越化学の決算に37万5100円賭けるぜ!! と思っていたんだけど……
翌日から株価が上がり始めて決算当日には4046円に達してしまった。私と同じ決算ギャンブラーの期待上げだと思われるけど、すでに2万2000円くらいプラスだから売るかどうかで揺れる心。だがここは乗る! 改めて信越化学の決算に37万5100円賭けるぜ!! イッケェェェエエエ!
そして、決算明け、本日4月28日の市場開始時の信越化学は……
めっちゃ上がってるゥゥゥウウウ! 一株4292円でサクッと売った。約5万4000円の利益に。100株のローリスク、4営業日で売って5万4000円の稼ぎは想定以上の出来だったと言えるだろう。
・今負けてもいつか勝てばいい
決算は良くても株価が落ちるということはよくある。その中で今回の信越化学の決算でデカかったのは、ニュースにもなってるけど5000億円を上限に自社株買いを発表したことだ。日本経済新聞によると、これは発行済み株式総数(自己株式を除く)の10.2%にあたるもので、同社過去最大規模らしい。
終わってみると、私が購入したポジションは底をついたタイミングであった。言ってしまえばラッキーなんだけど、下落してもここからナンピンして持ち続けたって良いなと思っていたことは確かである。
信越化学に限らず、決算発表時期に突入し、各社決算が続々と発表されている現在。決算ギャンブルに勝った人はおめでとうございます。また、負けた人もいつか勝てばいいのだ。とは言え、予想のつかない世の中。気持ちを切りかえられないほどの賭けすぎにはくれぐれもご注意を。
参考リンク:TBSニュース、日経新聞
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.