誰かを想った優しい“秘密”が立ち止まっていた人々の心を灯す 黒木華×草野翔吾監督『アイミタガイ』特報映像
2014年に斎藤緑雨文化賞長編小説賞を受賞した中條ていによる小説「アイミタガイ」(幻冬舎文庫)が、実力派俳優・黒木華を主演に迎え映画化。草野翔吾監督(『彼女が好きなものは』)による映画『アイミタガイ』が、11月1日(金)より公開される。このたび、一期一会の連鎖が広がっていく特報映像が解禁となった。
主演・黒木華×監督・草野翔吾
短編連作集「アイミタガイ」を原作に『台風家族』(19)の市井昌秀が脚本の骨組みを作り、『ツレがうつになりまして。』(11)の故・佐々部清の魂を注いだ企画を受け継いだ草野翔吾監督が一本の映画にした本作。かけがえのない存在だった親友を失い立ち止まってしまった主人公・梓を中心に思いがけない出会いが連鎖し、大きな輪になっていく群像劇となっている。
ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)のもとに、ある日突然届いたのは、親友の叶海(藤間爽子)が命を落としたという知らせだった。交際相手の澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける。同じ頃、叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみち(草笛光子)の家で中学時代の記憶をふいに思い出す。叶海と二人で聴いたピアノの音色。大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった。梓は思わず送る。「叶海がいないと前に進めないよ」。その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて……。
誰かを想った優しい“秘密”が立ち止まっていた人々の心を灯す
良き理解者として側にいてくれた親友が、突然事故で亡くなった—。ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)は、返事が来ないと分かっていても親友にメッセージを送り続けていた。
梓と親友の叶海(藤間爽子)を軸に、一期一会の連鎖で出会いが繋がっていく、登場人物たち。「梓がこの先さ、迷ったり悩んだりした時は言ってね」と梓に寄り添う叶海のセリフと共に映される、親友同士の二人の様子と、笑顔の二人の2ショット写真が設定されたスマホのロック画面、そして叶海との突然の別れが切り取られている。
叶海を失ってから立ち止まってしまった梓に訪れる、あたたかなふれあいを描いた本作。「いい友達を持ったよね」と微笑む梓の恋人・澄人(中村蒼)の姿や、梓と同じように立ち止まってしまった叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)、梓がピアノ演奏を頼むことになる、こみち(草笛光子)の姿が次々に映る。
そして、梓の祖母(風吹ジュン)が“相身互い”とは「気がついてないだけで、色んな想いが巡って、自分のところに届いているんよ」と優しく語りかける。最後に、笑顔を浮かべながら涙を拭う梓のもとに届いた想いとは—。誰かを想った優しい「秘密」の糸がほどけるとき、幸せの歯車が動き出す。
『アイミタガイ』は11月1日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー