腹囲マイナス1cmで1000円もらえる タマデックの健康増進プログラム、学会で効果を発表
タマディック(東京都新宿区)は10月29日、インセンティブを用いた健康増進プログラムの自社施策において、健康改善・増進に効果が見られたことを明らかにした。
インセンティブが行動変容の一助に有効、学会でポスター発表
社員が禁煙や減量、継続的な運動など、生活習慣の見直しを楽しみながら取り組める、インセンティブ(目標達成祝金)を用いた健康増進プログラム「健康チャレンジ!(健チャレ)」を2021年度から実施。インセンティブを用いたことが行動変容の一助として有効であり、施策への参加率増加によって定期健康診断総合判定や肥満率に改善が見られたという。
同社は「第83回日本公衆衛生学会総会」において、「健チャレ」開始前の2020年度から2023年度までの参加群と非参加群の健康診断判定の比較データを用いて、「インセンティブ(目標達成祝金)を用いた健康増進施策の取り組み」としてポスター発表を行う。
体重100グラム減で100円支給、社員自身がエントリーして目標達成を目指す
「健チャレ」では4種類のコースを用意した。「ボディメイクコース」では、祝金を「体重100グラム=100円」「腹囲1センチメートル=1000円」と設定。前年度の健康診断データからマイナスになった分を祝金として支給する。
喫煙者が対象の「禁煙コース」は、祝金として1万円を用意したところ、2人が禁煙成功を証明した。「健診判定コース(はなまる維持)」は、肝機能・血糖・脂質・血圧の判定すべてが2年連続で「異常なし」か「軽度異常」をキープできたら、祝金1万円が支給される。
社員は4月から5月までに、自身で実施するコースを選択してエントリーし、10月に行われる社内健康診断に向けて健康的な生活を送り、目標達成を目指す仕組みだ。
定期健康診断受診率100%、3年連続でブライト500認定
2017年に「株式会社タマディック健康宣言」を制定し、「働きがいのある職場の実現」「健康保持・増進」を重点施策として健康経営に取り込んでいる同社。「健康経営優良法人」の中小規模法人部門において、3年連続でブライト500に認定された。
同社の定期健康診断受診率は100%(2022年度)。実施通知書を発行して健診の日程と必要性を社員に周知し、休職や業務都合で未受診の社員に対しては、受診日程を後日再調整している。
二次健診受診率は77.2%に上昇した(2022年度)。2014年の受診率は3.6%だったが、社員個人に加えて、上司にもアプローチし受診率向上をはかったという。ストレスチェック受検率(90.1%)、有給休暇取得率(86.8%)とともに、全社一体で数値の向上を目指している。
健康管理のモチベーションアップにインセンティブを支給する取り組みとして、コカ・コーラ ボトラー5社はAI食事管理アプリ「あすけん」と連携したプログラムで「無料ドリンクチケット」を支給。KOMPEITO(東京都品川区)は、貯まったポイントをキャッシュレス決済や現金などに交換できる食事支援アプリを活用している。
発表の詳細は同社の公式リリースにて確認できる。