<秋季高校野球静岡県大会>雪辱に燃える夏準Vの聖隷クリストファー、左右3投手軸に堅守健在。夏の主砲・渡部が打線けん引
今夏の全国高校野球選手権静岡大会の決勝で掛川西に敗れ、あと一歩で甲子園に手が届かなかった聖隷クリストファー。夏も登板した1年生の左腕高部陸投手と4番打者の渡部哉斗内野手(2年)が残り、上村敏正監督のもと隙のない野球を目指して再スタートを切りました。
新主将の逢澤開生選手は「突出した選手がいるわけではないので、つないでつないで相手が嫌がる野球をする。(準優勝した)あのチームでも優勝できなかったのだから前チームよりもやらないといけない。準備を怠らずに臨む」と決意を口にします。
2人の2年生右腕が好調
投手は高部投手に加え、夏に不調で出番がなかった谷口理一投手、上田一心投手の2年生右腕二人がここに来て調子を上げています。2人は春に前エースの袴田行紀投手がけがで離脱している間に実戦経験を積んでいます。上村監督が夏の戦力として当てにしていた2投手が、満を持しての登板となりそうです。さらに武智遥士捕手は強肩で思い切りが良く、バッテリーを中心とした堅守は今秋も健在です。
1番渡部「壁を乗り越えて決勝へ」
打線は唯一の夏のスタメン渡部選手が新チームでは1番に起用されています。上村監督は「一番打席が回ってくるし、足もあるので1番にしたら面白いかなと思って」と話します。大リーグで50本塁打50盗塁を目指すロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手のようなイメージを渡部選手に重ねます。
8月25日の県大会予選代表決定戦の小笠戦ではチームは7−0、7回コールド勝ち。渡部選手は3打席で1四球、無安打に終わりましたが、鋭い打球を飛ばしていました。「まだ自分のスイングができていない。芯で捉えていなくて力で飛ばしている感じ。もう少しなんだけれど」と渡部選手。
大阪・大東畷ボーイズ時代も1番打者でした。高校では1年秋からベンチ入り。冬にT打撃で長打力を磨き、2年春からスタメン入りを果たしました。昨秋は県大会4強。「壁を乗り越えて決勝、東海に行く」と力強く語ってくれました。
(編集局ニュースセンター部長・結城啓子)
<メモ>
県大会の初戦(2回戦)は9月15日、浜岡球場第2試合で伊豆中央と対戦します。