Hey!Mommy!&槙田紗子[インタビュー前編]3年の時を経て再び立つ豊洲PITへの想い「Hey!Mommy!の未来は明るいぞ!って、来た人全員に思ってもらいたい」
Hey!Mommy!が、2025年1月18日(土)に豊洲PITで<Hey!Mommy! ONEMAN LIVE「GALAXY! GALAXY!」>を開催する。2023年11月5日(日)に代官山UNiTにて行なわれた<Hey!Mommy!2nd Anniversary Live HELLO!! Hey!! WORLD!!>でサプライズ発表された同公演。発表から約1年、彼女たちはどのような想いを持ってこの大舞台に挑むのか。今回、Pop’n’Rollでは、3名ずつ2組に分けたメンバーとプロデューサー・槙田紗子にインタビューを実施。前編となる本記事では、秋元悠里、今丘葉月、作島藍と槙田に、これまでの活動や豊洲PITワンマンへの意気込みなどについて話を訊いた。
編集協力:ポラリスプロ
ライブ中に“オイ!オイ!”みたいな感じのグループになると思っていなかったんですよ(笑)(槙田)
ーー槙田さんは『SACO PROJECT!』オーディション(2021年1月1日より)が始まった時に “パフォーマンス力の高いグループになってほしい”とおっしゃっていましたが、その想いは叶いましたか?
槙田紗子:
クオリティや細かい専門的なレベルで言うと、まだ発展途上です。ダンスや歌は磨けば光るけど、個性ってそれ以外の部分に出る。Hey!Mommy!でいうパフォーマンス力は、“ライブ力”っていう言葉に近い。私、正直ライブ中に(手を挙げて)“オイ!オイ!”みたいな感じのグループになると思っていなかったんですよ(笑)。わりとハイレベルなことをしっかり見せる方向性に寄っていくと思っていたら、それとはまた違ったわけで……私はこれでよかったと思っているし、予想外の嬉しさがありますね。
――各メンバーへの想いについてはいかがでしょうか? いい意味で最初に思っていたこととは違った、期待していたところと違うところが伸びたとか……。
槙田:
秋元(悠里)は何も変わってない。
秋元:
ちょっと待って⁉︎ 何も変わってない?(笑)
槙田:
最初に出会った時の印象から何も変わってない。私、悠里が頭おかしいことに気がついて、個人面談で“悠里、ホントは変だよね”って言いました(笑)。
秋元:
マネージャーさんと紗子さんと私の3人でいたんですけど、マネージャーさんがいなくなった途端に言われました(笑)。急に真を突いた質問をされて、私もちょっと本性をさらけ出した記憶があります。
槙田:
そこから予想外の変化みたいなのはなくて。でも、こんなにダンスができるようになるとは思ってなかったかも。彼女には音程とリズムっていう概念がないんです(笑)。今は音程を取れているけど昔の映像を見返すと、こんなにできてなかったんだなってびっくりする。秋元悠里は本当にズルくて、たまにムカつくんですけど、このキャラで“秋元悠里”という存在で黙らせる力があるみたいな……ちょっと調子に乗らないでね(笑)。
悠里:
大丈夫ですよ。ずっと背筋ピンってしています(笑)。
槙田:
(作島)藍ちゃんも私的には変わってないメンバーの方かも。知れば知るほど真面目で……前の方がもっとトゲトゲしてるように見えていたけど、今は丸くなった部分もある。パフォーマンスでいうと、スイッチが入った時の藍ちゃんを1回見始めたら、しばらく見続けてしまうような、そういう力が最初の方からあったんです。『SACO PROJECT!』としてプレデビューライブの藍ちゃんをすごく覚えていて、この子は表現者だなって思ったところから、それを磨き続けてくれている。
――今丘さんは?
槙田:
(今丘)葉月はめっちゃ変わった。最初の方は自信がない、怖くてできないっていう印象で保守的だったけど、最近かなり攻めの姿勢になって性格もすごい変わった。か弱さもあるけど、今はそれがいい意味のギャップで、ほかのダンサーや役者の子と葉月が同じ現場になると、“葉月ちゃんって、あんなに元気な子だったんですね”“めっちゃ陽キャで好きになりました”と言われることがあるんです。発言も男前で“昨日の自分、超えていこうぜ!”みたいな……あれ、私みたいになってきた?って思って(笑)、すごく成長を感じますね。あとアイドルっぽくなってきた。パフォーマンスがしっかりと別人格になってきたっていう感じがします。
――それを受けて、おふたりはどうですか?
今丘:
自分でも変わったって思います。前は人前に出るのも好きじゃなかったからダメでしたけど、“今は私を見て!”みたいな感じになれているから3年間でめっちゃ変わったなと。この1年、アイドルとしてもっと上に行きたいって気持ちがすごく強いから、それで変わったのかな。
――作島さんは変わってないメンバーと言われていましたが……。
作島:
自分の変化を感じれば感じるほど、根本変わってないなって最近思ったことがあったので、確かにってなりました。
昔のライブ映像を見返すと観てられない(笑)(今丘)
ーー槙田さんが3人に期待することは何ですか?
槙田:
自分にないものを出すのは不可能だし別に求めてないから、結局今持っているものを尖らせるしかないんです。悠里は自分のキャラを理解してタレントになってほしいし、藍ちゃんはHey!Mommy!にとってスパイスで、アイドル界では異色な感じがするから、もっと目立てるはず。葉月はこの世界の人間じゃないみたいなところまで行ってほしい。アイドルを演じるっていうことに目覚め始めてるので、突き抜けてアイドルをやってほしい。
ーーメンバーは槙田さんと3年間一緒に過ごしていますが、槙田さんの印象は変わりましたか?
作島:
紗子さんってホントに忙しくて私たちのレッスンにも疲れた状態で来ているのに、いつもビジュいいし、オシャレだし、大変さを感じない(笑)。紗子さんに対して、ありがたさや優しさをめっちゃ感じてます。
槙田:
大人なんでね(笑)。
今丘:
最初はちょっと怖かったんです。会えて嬉しい思いと怖い思い……でも最近は紗子さんのお手伝いをさせていただく時に、こんなにふざける人なんだと思って。3年経って、紗子さんのもっと深いところを知れている気がして嬉しいなって思うし。あとマジでビジュが最高(笑)。
秋元:
私はあまり変わんないんですけど……。
槙田:
多分、私とちょっと似てるよ。悠里に対して、“はいはい、どうせこういう風に思ってんでしょ”って感じだし、多分悠里もそう(笑)。
秋元:
ちょっとその節があります(笑)。人の心の中をちょっと読めちゃうタイプですよね。
槙田:
悠里は最初から“別に紗子さん怖くなくない?”と言っていた記憶が……私がキツいことを言った時に、それをポジティブに捉える。最初からそういうタイプだよね。
秋元:
紗子さんの1つひとつの言葉に愛を感じるので、それはずっと一貫して変わらない気がしています。私たち1人ひとりに愛を感じるので、紗子さんを怖いと思ったことがなかったな。
――みなさんが3年間でグループとして変わったなと思うことはありますか?
今丘:
全部変わったよね。
作島:
パフォーマンスも、メンバーの関係も。
秋元:
楽屋での雰囲気とかも変わったなって思う。あと前はこんなにしゃべれなかったよね、みんな。
作島:
もともとアイドル経験がない人間で集まって、アイドル力も上がったけど、人間力も上がっています(笑)。
今丘:
1番はライブだと思う。昔のライブ映像を見返すと観てられない(笑)。
――槙田さんもそう思いますか?
槙田:
Hey!Mommy!がこういうジャンルになると思ってなかったし、それができる子たちだって見抜けてなかった。動画撮影可能のライブでビジュを守りながら可愛い自分を表現するみたいなアイドルが多い中で、Hey!Mommy!はバンドに近いライブ感、空気感で、お客さんに汗をかかせるみたいな最近のアイドルにあまりいなかったスタイルだなって思っていて、自分がアイドルをやってた時のカラーに近いですね。でも、私はそこを教えてないんですよね。
作島:
え、でも紗子さんな気がする。ライブを観てくださった時にもっとこうしたら?というアドバイスを受けて実践していたらこうなりました(笑)。
槙田:
あれ!(笑) でも、自分がいろんなライブを観ていて“なんでライブに来てるのか?”って思うことが一貫してあって。可愛さとか安定したものを観たいなら映像作品でもいいし、その時にしか体験できない熱の交換みたいなものがライブだと思う。あと、Hey!Mommy!は振り付けが大変すぎて、みんな頭がおかしくなってくるんですよ。特にワンマンだと途中でみんな体力の限界を超えるけど、その限界を超えた先に見えるものがある。ライブ中になんで自分はあんな状態になったんだろう?みたいなことがすごくあると思う。あれって冷静に考えていたら絶対できないことだから、思考が入らないぐらいみんなおかしくなっちゃってほしい。狙ってたわけじゃないんですけど、私の振り付けがハード過ぎたことがいい方向にいっているんだと思う。
“どういう風に仕上がるのかな?“というワクワク感がありました(秋元)
ーー2024年のHey!Mommy!のトピックスとしては、「BEACH! BEACH!」が<ビーチバレージャパン>の応援ソングに選ばれたり「SUPER MOMMY GIRLS」がテレビ東京のバラエティ番組『ゴットタン』のエンディングテーマに決定しました。その発表を受けた時の率直な感想は?
今丘:
テーマソングやエンディングになったのが初めてで嬉しかったし、「BEACH! BEACH!」に関しては、ビーチバレーが行なわれる会場でパフォーマンスをするって聞いた時に“Hey!Mommy!が、こんな会場でパフォーマンスできるんだ!”と思いましたね。ほかのアイドルさんがそういうのやってるのを観たことがないから、なおさら嬉しかったです。
作島:
放送後にXで“『ゴッドタン』を観ていたら、Hey!Mommy!流れてきたんだけど!”みたいなポストもあって。Hey!Mommy!に会ったこともないのに知ってくれた人がいるんだっていう発見にもなりました。
ーー「SUPER MOMMY GIRLS」のMVは、バナナの怪獣が登場したり、CGで戦闘シーンがくり広げられたりと見どころがたくさんですね。
槙田:
屋上のシーン以外は基本CGなので、グリーンバックの個人撮影が多かったですね。監督から“今、敵にやられてください”とか“戦ってください”などの指示があって、それに合わせてポーズを取ったり、決め技みたいに6人で一緒にポージングをしたりしましたね。
秋元:
現場ではされるがままに思いっきりやったので、“完成した映像は、どういう風に仕上がるのかな?“というワクワク感がありました。あと、MV撮影前に私たちの変身後のキャラクターをチラッと見させていただいて、“これになるのか!”って思って(笑)。明日香氏(原明日香)はお腹ぽよんってなってるキャラクターだったり、いい意味でちょっとクレイジーな……。
槙田:
悠里、脇毛生えてたよね(笑)。
秋元:
あれホントに脇毛なんですか?(笑) みんなに言われるんだけど。
槙田:
みんな、真の姿になったわけじゃない。本当はこんな強いんだぞっていう。
秋元:
MVで私の脇毛のシーン長いんですよ。てか、この話使えるんですか?(笑)
槙田:
使えます。
作島:
大丈夫、みんな変やから。私も変態仮面みたいな感じだったし(笑)。
――今丘さんの真の姿はどんな感じですか?
今丘:
みんなと比べるとわりと普通です(笑)。
ーー衣装についても聞かせてさせてください。これまでチアガールのような衣装が続いていたと思うんですけど、今回の衣装はガラっと雰囲気が変わりましたね。
槙田:
個人的に一癖あるものが好きで今回もとにかく周りと被りたくない!って想いが強かったんですよ。大きいフェスの時に衣装が変わってもHey!Mommy!ってわからないと意味がないと思って。ベーシックな形にはしたくなかったので、少しアシンメトリーさを入れてみたり、スポーツミックスにしたいけどボリュームも欲しかったりして……今回は斜めのタスキがチアっぽくも見えますよね? それによってHey!Mommy!ってアイドルっぽくなったなと思わせられますし、同時にこれまでのHey!Mommy!らしさも感じさせられるかなと思っています。
今まで以上にぶっ飛んだパフォーマンスがしたい(作島)
ーーHey!Mommy!は、2025年1月18日(土)に豊洲PITでワンマンライブを開催します。発表された時の率直な想いを教えてください。
今丘:
Hey!Mommy!は豊洲PITでデビューして、いつかここでワンマンできるように頑張ろうってその日に約束をして、それが2周年ワンマンで発表されて、叶えられると思ったら嬉しくて腰を抜かしたんです(笑)。でも現実はそんなに甘くなくて……私たちはまだまだだし、もっと先へ行けるって思ってるからこそ、今の現状がすごく悔しいんです。豊洲PITまで1つひとつの対バンも大事にしていきたいし、個々でもっと頑張れることを増やしていきたいです。
ーー豊洲PITへの心構えとしては、自信に満ちていますか? それとも不安ですか?
作島:
集客を考えると不安は大きいけど、周りの方々からも“Hey!Mommy!は大きいステージが似合う”って言っていただくこともあるし、もっと大きいステージを目指しているのでパフォーマンスに対しての自信はあります。
ーー槙田さんはプロデューサーとしてどんな心構えですか?
槙田:
ライブを観た人が、あのドでかいステージでHey!Mommy!がワンマンをやっていることに対して違和感を覚えない演出を作らなきゃいけないっていう気持ちでいます。会場とアーティストのレベルって顕著に出ると思ってて、その会場を広いと思わせるか、狭いと思わせるかはアーティストパワーに関わってくると思う。演出は絶対にこだわらなきゃいけない部分だと思うので、そこはちゃんとやります。
ーー今丘さん以外のおふたりもワンマンに向けての意気込みを聞かせてください。
秋元:
不安は当たり前に大きいけれど、豊洲PITに来た人全員に“Hey!Mommy!の未来は明るいぞ!”って思ってもらいたいし、そう思ってもらえるようなライブをしたいし、できると思っています。
作島:
私は余計なこと考えちゃったりして、心から楽しむことが個人的に難しいんですけど、私たちが限界突破したライブができれば、会場にいる人も何も考えずに楽しめると思うし、そういうライブがめちゃくちゃしたい。今まで以上にぶっ飛んだパフォーマンスがしたいし、できるようにもっと考えていきたいと思います。
ーーでは、Hey!Mommy!の4年目はどういう年にしたいか教えてください。
槙田:
“変化の年”ですね。スピード感を変えたいです。1、2、3年は模索から確信を得るための年。で、次に豊洲PITでライブをやったら、メンバーも何かを割り切れるんじゃないかなっていう気はしています。その何かはわからないけど。右も左もわからないっていう要素をどんどん減らしていった3年だったので、4年目はそういう不安から来る思考みたいなものを減らして変わっていきたいです。
作島:
“未知の年”にしたいです。1、2、3年も思ってない方向に行ったりしたので、4年目はもっと知らない世界に飛び込みつつ、もっと知らない自分たちを見つけて表現していきたいです。
秋元:
4年目は“爆発の年”でお願いいたします。死ぬ気でやるってことです。
今丘:
“引っ張る年”。もっとみんなを引っ張ったり、みんなのことをまとめたりすると運気が上がるって言うので……グループとしてもですし、Hey!Mommy!を引っ張って上に行きたいなって思います。
<Hey!Mommy! ONEMAN LIVE「GALAXY! GALAXY!」>
日時:2025年1月18日(土)開場 16:30/開演 17:30 (予定)
会場:豊洲PIT