江戸の娯楽に夢中 相模女子大教授が講演
相模女子大学名誉教授の風間誠史氏が「江戸時代の出版メディアと『ブンガク』」と題した講演を4月12日、ユニコムプラザさがみはらで行い、約100人が来場した。
2025年の大河ドラマ「べらぼう」により、注目が集まっている江戸文学について日本近世文学を専門とする風間氏の講演。同大学は400冊以上の江戸時代の出版物を所蔵している。風間氏は今回その中から「奥の細道」や「大阪物語」などの実物を紹介しながら当時の文学を解説した。また、大河ドラマの主人公である蔦屋重三郎が刊行した庶民向けの娯楽小説である「五人切西瓜斬売」の実物を見せると会場から驚きの声が上がっていた。風間氏によれば「江戸時代の町人たちは寝そべりながら本を読むことが多く、なくなったり汚れたりすることが多かった。ボロボロでも残っていることが貴重」という。
講演後、来場者たちは所蔵本を手に取ったり、風間氏に質問をするなど熱心な様子を見せた。