絵本作家が出前授業 麻生区・王禅寺中央小で
麻生区の王禅寺中央小学校(小堤紀子校長)で2月14日、プロの絵本作家による出前授業が行われ、2年生児童3クラス約80人が、物語の作り方などを熱心に学んだ。
同校では毎週、図書室を利用する時間を設け、ボランティアによる読み聞かせを行っている。今回の出前授業は、児童が国語科で「お話のさくしゃになろう」という物語創作単元を学んでいたことから、ボランティアの知人で絵本作家の中垣ゆたかさん(48)に協力を依頼して実現した。
授業は図書室で学級ごとに実施。中垣さんは何度も児童の顔に目をやりながら自作の絵本を読み聞かせ、「絵本を作る時はラフ(設計図)を一人でずっと考えています。色や文字の形とかキャラクターとか。何年もかかかって絵本になります」などと説明した。児童からは「どうしたら面白くなるか」「『次に』とか『最後に』とか、順序を表す言葉をどう入れたら面白くなるか」「題名の付け方は」などといった質問があがった。児童の一人は授業後、「教わったことを、次に作文を書く時にやろうと思った」と話していた。
中垣さんは「わかりやすく一人一人に伝わるよう意識した。質問のレベルが高くて驚いた」と語り、2組担任の上田尚貴教諭(40)は「子どもが質問の答えに共感しながら、それをどう生かそうかと考えていたのが印象的だった」と述べた。
中垣さんは町田市在住で、2005年にイラストレーターとして活動を開始し、13年に絵本『ぎょうれつ』(偕成社)を初出版。以降は、主に絵本を制作している。