多摩市 「こども誰でも」利用園増加 昨年度4から13に
多摩市は、就労の有無に関わらず、保育所などに通っていない子どもを幼稚園や保育園などに預けられる制度「多摩市こども誰でも通園事業」=画像を今年度も試行実施している。昨年度、東京都26市では初めて市内の民間実施園4園で始めた制度で、今年度は13施設に増加した。受入開始時期は園によって異なる。
昨年度からは始まった同制度の対象者は、幼稚園や保育所などに通っていない、または在籍していない乳幼児(市内在住の6カ月から3歳未満)。受け入れ月齢は各園で異なるが、保育の必要性の有無に関わらず、一定期間の受け入れをしてもらえるとあって、昨年度から利用者には好評だった。
今年度はすでに、昨年度から継続する4園と「多摩市子ども家庭支援センターたまっこ」が継続実施し、すでに受け入れを開始した。そのうち1園は昨年秋に受け入れを休止していたが、今年度から再度実施する。利用者の増加を受けて事業を開始したたまっこも継続する。市が当初計画していたとおり、今年度は8園が追加され12園と、たまっこを加えた13施設で実施される。受入開始時期は準備ができ次第、始まるという。
今回の事業では、国の制度は1カ月10時間までとなっているが、多摩市は東京都の「多様な他者との関わりの機会の創出事業」と合わせたハイブリッド方式を導入しており、国の10時間を過ぎた人は都の制限(最大160時間)に移行し、1日8時間、月160時間利用することができる。
利用者からは「双子を育てるのは大変で預けると楽になる」「心に余裕ができて家事や掃除に専念できる」「2人目が生まれると、下の子にばかり手がかかってしまうが、下の子を預けることで上の子と向き合うことができる」などの声があがっており、多様な働き方やライフスタイルを送る家庭への支援につながっている。また、子どもがさまざまな経験をしたり同世代の子どもと関わる機会を創出するねらいもある。
利用には、保護者が市に申請する必要がある(原則公式HPからの手続き)。市から保護者に資格者証が発行された後、園との面談などを経て利用開始となる。
今年度の実施施設、対象月例、時間、受け入れ開始時期、住所、電話番号、料金などは市の公式ホームページで公開されている。