印西市立小倉台小の池で大賀ハスの苗を植えてお世話をする子どもたち
印西市立小倉台小学校の校舎脇にある池に今年7月、世界最古のハスであるオオガハスの苗が植えられました。8月には2回目が植えられ、今後も植え付けを継続し、開花を目指します。
千葉市内で発掘された歴史を授業で学ぶ
オオガハスは千葉県にゆかりが深い水草です。
1951年に千葉市内の東大検見川厚生農場の遺跡で発掘された、2000年以上前の古代のハスの実から発芽し開花したハスのことです。
植物学者の大賀一郎氏が発掘、種の開花に成功し、オオガハスと命名されました。
花弁は白かピンクで水面に咲き、朝に開花し、午後には閉じます。
現在は国内各地で栽培されています。
5年生の理科の教科書にオオガハスが紹介されていることから、小倉台小学校の星清彦講師(理科)が種を購入し、児童たちと育て始めました。
1回目は理科室に置いたペットボトル4本に10個の種を分けて入れ、育てました。
1カ月ほどで芽が出て、長さが20センチほどになったところで、7月に池に植え替えました。
2回、3回と続ける 数年後の開花を期待
池は25メートルプール二つ分ほどの広さがある「ふれあいの里」と呼ばれる緑地にあります。
池にはメダカやザリガニ、トンボの幼虫ヤゴなどが生息し、スイセンやスイレンが咲きます。
水田もあり、米も作ってきました。
2回目も4個の種を同じようにペットボトルに入れて理科室で成長させ、その後、二つの鉢に分けて大きくし、池に移しました。
5、6年生の計約30人がペットボトルの水を替えたり、池の周りの雑草を刈ったり、水が少なくなれば水を足したりして世話をしています。
開花は2、3年後のため、在校生が受け継いで世話をするそうです。
ある児童は「種から育てたので、次第に成長して大きくなるのを見るのが楽しい」と話しています。
星講師は「大きく育ててきれいに花が咲くのを楽しみにしたい。3回目、4回目も検討し、オオガハスが池に定着するまで続けたい」と意気込みを語ります。