小学生マーチングバンド 下野庭・小坪が全国へ 14日に埼玉で演奏
日本マーチングバンド協会関東支部主催の第59回マーチングバンド関東大会がこのほど埼玉県で行われ、小学生の部で港南区の下野庭小学校(大編成)と小坪小学校(小編成)が金賞を受賞した。両校は14日に開催される全国大会に出場する。
指揮者を含めて40人以内の小編成が16団体、40人以上の大編成が11団体出場。小編成は7団体、大編成は6団体が全国大会出場権を獲得した。全国大会は各地域から30チームが集い、さいたまスーパーアリーナにて開催される。
観客と楽しさを共有
小学1年生から6年生までの43人が所属する下野庭小学校は全国大会の常連校。1989年ごろから学内のクラブとして活動を続けてきた。関東大会では県教育長賞を2年連続で受賞。
同校の特徴として、担当教諭の荻野瞳さんは「継続とこだわりを大切にしている」と話した。児童たちは基本的に日曜以外は毎日練習を継続し、高い出席率を維持。
そして、荻野さんは「どのような演奏にしたいのか」と投げかけ、児童同士で考えるように促して、演奏する本人たちのこだわりを大切にしてきた。
全国大会では「SpanishHeart〜つながる心〜」を演奏。孤独から仲間と出会い、「自分は一人ではない」と気付いていく過程を表現する。
「見ている人と楽しさを共有できるような演奏を目指す。音が合う楽しさを感じながら笑顔で終わりたい」と荻野さんは意気込みを語る。団長を務める平川さつきさん(小6)は「関東大会ではお客さんが歓声や拍手をくれたのが嬉しかった」と振り返り、「悔いを残さぬように全力でやって、皆さんに楽しんでもらいたい」と笑顔で話した。
保護者の支援充実
2年生から6年生までの29人(小編成)で出場した小坪小も金賞を受賞。昨年わずかに及ばなかった全国大会への出場を決めた。指導を担当する鈴木宏典教諭によると同校の強みは保護者の積極的な協力だという。同校では中心となり指導する講師のほかに、多くの保護者が練習を手伝う。中には同校の卒業生もいるという。担当教諭で実力が変わる学校も多い中「地域に支えられているので、長期に渡って実力を保つことができる」と好成績の秘訣を語った。
昨年届かなかった全国大会出場を決めた時の気持ちを部長の札場登稀さん(小6)はこう語る。「ほっとしないようにした」。真意は昨年の失敗への反省だ。「一昨年、全国に出場したので、昨年は気が緩んだ。今回は全国で金賞を取ることが目標」と意気込む。
鈴木教諭によると、関東大会と同レベルの演奏ができれば、全国大会でも十分金賞が狙えるという。「関東大会前はかなり緊張した」という札場さん。「保護者、学校の先生、講師、地域の人に感謝を持って演奏したい」。同校として9年ぶりの全国大会金賞受賞を目指す。