京都市立芸術大学で特別展「日本最初京都画学校 -京都御苑からの出発 -」開催中
2023年秋に京都駅エリアに移転した京都市立芸術大学で、大学の歴史を振り返る特別展「京都芸大〈はじめて〉物語」の第2期「「日本最初京都画学校」-京都御苑からの出発-」が封切りされていました。とても京都芸大らしい特別展でしたので、その様子をご報告いたします。
日本初の公立美術学校の歴史を一挙公開
京都市立芸術大学は文人画家・田能村直入が京都府知事宛てに画学校設立を進言し、明治13年7月1日、日本初の公立美術学校「日本最初京都画学校」として設立しました。
設立時、学び舎は京都御苑内に置かれ、西洋画、写生画、南画、やまと絵等を幅広く学ぶ絵画学校としてスタートしたとのことです。
そんな京都市立芸術大学の歴史を振り返る「京都芸大〈はじめて〉物語」が開催され、その第2期「「日本最初京都画学校」—京都御苑からの出発—」が封切りされていました。
日本で最も長い歴史を持つ芸術大学のこれまでの足跡が一挙大公開されていて、とても見ごたえのある特別展示でした。
京都芸大の「芸術資料館」で開催
「日本最初京都画学校 -京都御苑からの出発 -」は京都市立芸術大学の「芸術資料館」で開催されています。
「芸術資料館」は平成3年(1991)に京都市立芸術大学に設置された博物館相当の施設で、学生の制作活動に役立つ参考資料を数多く収蔵しています。
2023年秋の大学移転に伴い芸術資料館も真新しい校舎と共に生まれ変わっていました。
とても近代的で機能性に溢れた展示スペースで、落ち着いた雰囲気の中、心静かに展示作品を鑑賞することができました。
日本初の画学校の歴史を一挙解説
まずは年表を確認して足跡のおさらいをしようと思いましたが、歴史が長すぎて年表の解説も膨大な情報量でした。
ひとまず学校名の変遷を把握して、大まかな歴史の要所を抑えるのが全体像の把握に一番良さそうです。
意外だったのは、京都市立芸術大学は時代の流れとニーズに応じ、度々キャンパスを移転させていたということです。
同じ場所で、ずっと変わらずにどっしり構えているイメージでしたが、機微を敏感に察し、伝統を堅持しながらも時代の流れに取り残されないよう変化し続けていました。
「芸術資料館」の常設展も見所がいっぱい
「芸術資料館」が収蔵している美術工芸品は、学生の参考資料や教育教材としての役割も担っているのですが、それはつまり「お手本」となる美術工芸品ということなので、どれも疎かにできない逸品ばかりです。
いずれも歴史的価値が高く、展覧会への貸し出しも盛んに行われているそうです。
こうした銘品が豊富にあるのも歴史の長い京都市立芸術大学だからこそですね。
京都市立芸術大学の歴史を振り返りつつ、見る人が見れば「実は凄い」と唸ってしまう常設展も鑑賞しに、ぜひ一度、京都市立芸術大学に足を運んでみてはいかがでしょうか?
基本情報
<京都市立芸術大学芸術資料館移転記念特別展 京都芸大〈はじめて〉物語>
◇会期
・第2期「「日本最初京都画学校」—京都御苑からの出発—」
2024年6月15日(土)〜8月12日(月祝)9時〜17時
◇会場
・京都市立芸術大学 芸術資料館展示室(C棟1階
◇入館料
・無料
◇休館日
・月曜日(7月15日(月)及び8月12日(月)は開館、翌7月16日(火)は休館)
◇HP:https://www.kcua.ac.jp/
アクセス
<京都市立芸術大学>
◇所在地
〒600-8601 京都市下京区下之町57-1
◇電車
JR/地下鉄烏丸線/近鉄京都線:京都駅より徒歩5分
京阪:七条駅より徒歩10分
◇バス
市バス:塩小路高倉・京都市立芸術大学前より下車すぐ
◇車
※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。
◇問い合わせ
京都市立芸術大学附属施設事務室
電話:075-585-2008
FAX:075-585-2018