標高800m六甲山の天然水で仕込むウィスキー!試飲付き一般見学に参加してきました 神戸市
『六甲山蒸溜所』(神戸市灘区)は、今年で3年目を迎えた神戸唯一のウィスキー蒸留所。11月23日に今年最後の一般見学が開催されたので、行ってきました。
六甲ケーブルと山上バスを乗り継ぎ「記念碑台」で下車すると、「六甲山ビジターセンター」の北西に同施設の入り口があります。この日は天気も良かったので、ケーブル下車後20分ほどの道のりを歩いて向かいました。
森に囲まれた建物は、藤沢薬品(現アステラス製薬)の元保養所。巨大な蒸留設備を搬入するのに、実は様々な困難があったそう。
1階はショップとバーカウンターがあるおしゃれなスペースで、その奥に蒸留を行う部屋が続きます。
受付をし、靴カバーとヘアキャップを装着したらツアー開始。六甲山蒸溜所顧問の小畑さんによる解説です。
同施設は2001年7月にオープン。六甲山の花崗岩層で磨かれた水がウィスキー作りに向いているというのが、六甲山が選ばれた理由の1つ。蒸留所から300mの所にある井戸水は”超軟水”で口当たりがよく、頂上から近い場所だということもあって有機物も入りづらい安全な水なんだそう。
さっそく大きな蒸留設備のある部屋へ。ここからは撮影禁止です。
原料の二条大麦はスコットランド産。製麦してモルト(麦芽)を作るところまではスコットランドで行っています。製麦の際にピート(堆積物を炭化したもの)を使って乾燥させると、燻製のような香りがつくんだそう。
モルトを粉砕したら、70℃のお湯と一緒に攪拌し、麦汁を作ります。これを冷却して「発酵タンク」へ。酵母を加え、3日間発酵させた”もろみ”を銅製の「蒸留機」へ。蒸留機は1機だけなので年間の製造量は1万リットル。世界一小さな蒸留所です。
エレベーターで3Fへ上がると、樽の香りが立ち込めた熟成部屋です。六甲山の原酒は、スペインのシェリー酒の樽に詰めて熟成中。
ウィスキーは最低3年は熟成が必要。開設3年目を迎えた今年初めて、六甲山オリジナルのウィスキーが百貨店に樽ごと売却されました。現地で瓶づめにして販売される予定だそう。今後の商品化も楽しみですね。
他にはスコットランド原酒を、菊正宗の樽酒に使われた吉野杉の樽に充填したものも!酒処神戸ならではのアイディアです。
製造工程を学んで1Fに戻ったら、お待ちかねの試飲会です。左から「水楢」「12年ピーテッド」「スモーキーエディション」「杉樽フィニッシュ」の4種を、サラリとしたノンピートの「水楢」から順に右へ試飲していきます。
アルコールが苦手な方は、スポイトで少量の水を入れると香りが立つので、違いを確認することができますよ。「杉樽フィニッシュ」は日本酒の樽の香りがダイレクトに感じられたのが印象的でした。
商品は1Fショップの他、「元町WHISKY」(神戸市中央区)やオンライン、「芦屋WHISKY」(芦屋市)等でも購入可能。
こちらがお土産。次回の見学は、来年春頃に予定されています。
場所
六甲山蒸留所
(神戸市灘区六甲山町南六甲1034-229)
一般見学日程
現在、製造作業多忙のため限られた日程でのみ開催
※2024年の見学は終了、次回来年春ごろ予定
入場料
3,000円
駐車場
あり
※一般見学で試飲される方は公共交通機関をご利用ください
問合せ
078-894-2225
商品の販売場所
●元町WHISKY
(神戸市中央区栄町通1丁目1-24 1F アクサス 神戸ライフパートナーズ 栄町ビル 1F)
11:00~19:00
0797-61-5310
ほか