帯状疱疹のはなし。50歳を過ぎたら要警戒!
80歳までに3人に1人が発症するといわれる帯状疱疹。
いったん症状が治まっても後遺症が出ることがあるので、予防や適切な治療が重要です。
この記事は船橋市立医療センター・船橋西図書館共催による医療講座「帯状疱疹のはなし」(講師/同センター皮膚科医長井関梢氏)を参考に作成しました。
◆クイズ
50歳以上で帯状疱疹にかかった人の約何%に後遺症が出るでしょう?
[1]10~20% [2]50% [3]70~80%
答えは記事下へ
ウイルスの再活性化で痛みや発疹が出現
帯状疱疹の原因となるのは、水ぼうそうを起こすVZVウイルスです。
このウイルスは水ぼうそうが治った後も神経の一部に残っていて、免疫機能が落ちると神経に炎症を起こし、帯状疱疹になります。
痛みの出ない人もいますが、多くは痛みを伴い、ズキズキからピリピリに変化。
左右どちらかの神経に沿って、皮膚の一部に帯状の赤みや水ぶくれが現れ、やがてかさぶたになります。
個人差はありますが、かさぶたが取れるまで約2〜4週間。
皮膚がきれいになっても痛み(帯状疱疹後神経痛)が残る場合があります。
子どもの頃にできたウイルスの抗体は年齢とともに弱体化。
高齢者に患者が多いのはこのためです(図1)。
基礎疾患のある人など、免疫力の低い人も要注意です。
治療は早めが肝心。ワクチンで予防も
帯状疱疹の治療については図2の通り。
鎮痛剤や抗ウイルス薬の服用など、早めに治療を開始することで、合併症の発生を減らすことができます。
予防にはワクチン接種が有効です(下表)。
■ ワクチンの特徴
現在使用されているワクチンは以下の2種類です。一般 的にシングリックス(R)の方が副反応が出る可能性が高いといわれています。
近年、10〜40代の発症率も増加傾向にあります。
帯状疱疹の痛みは、人によっては眠れないぐらいつらく、見た目も痛々しい病気です。
発症したら早めに皮膚科を受診しましょう。
クイズの答え [1]