パントリーの間取り実例3選|メリットや失敗しない決め方も解説
「パントリーに憧れるけれど、間取りはどうやって決めればいいの?」
「パントリーの間取りが無駄にならないか不安」
このようにお悩みではありませんか?
パントリーはさまざまなものが収納でき、暮らしを便利にしてくれます。一方で、スペースの確保や、使いこなせるのか不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、パントリーの間取り実例やタイプ別の特徴、メリット・デメリットや失敗しない間取りの決め方について解説します。
最後までお読みいただき、そもそもパントリーを設けるべきか、設ける場合にはどのタイプにするといいのかを決める参考にしてみてください。
パントリーの間取り実例3選
パントリーの間取りの実例を3つご紹介します。
なお以下の動画では、保存する食材が見やすく、取り出しもしやすいパントリーの実例をご紹介しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
【用途に合わせた収納アイデアが良い!】見学会のお家をご紹介!第28回【多機能なシンクを持つ平屋】【ルームツアー】【新築一戸建て】
キッチンとサンルームをつなぐウォークスルータイプのパントリー
キッチン横のスペースに設けたウォークスルータイプのパントリー。
パントリーを通り抜けると、サンルームにつながっています。また、サンルームからは庭の洗濯物を干すスペースに出られるうえに、脱衣室にもアクセス可能です。
パントリーの棚は、初めからオーブンなどを置くことを想定して50cmの奥行きを確保しています。
キッチン周りを整理整頓できるとともに、家事動線も考えられたパントリー例です。
キッチンの壁に設けたパントリースペース
キッチンの壁に設けたパントリー。
個室タイプではなく、スペースを圧迫しない壁取り付けタイプのパントリーにすることで、約20畳のLDKを実現しています。
また高さが調節できる棚を設けており、オーブン用のコンセントも設置しています。
限られた面積の中で、機能的なパントリーを設置した好例です。
奥行きにゆとりのあるウォークインタイプのパントリー
キッチンの横に設置したウォークインタイプのパントリー。
奥行きが十分にあるパントリー内の片側には収納棚を設け、反対側には棚は設けずにゴミ箱や水の容器を置けるよう設計しています。
ゆとりある間取りの中に、十分な広さのパントリーを設けた実例です。
パントリーの間取りは3タイプ
パントリーの間取りは、主に以下の3タイプに分けられます。
・ウォークインタイプ・ウォークスルータイプ・壁取り付けタイプ
それぞれに特徴があるため、どのタイプが自分に合っているか確認してみましょう。
ウォークインタイプ
ウォークインタイプのパントリーは、出入り口が1か所の個室です。キッチンに隣接したり、階段下のスペースに設けたりします。
ウォークインタイプの最大の特徴は、収納力の高さです。出入り口が1か所のため、そのほかの3面を収納スペースとして使えます。棚を設けることで、さらに収納力を上げられるでしょう。
ウォークインタイプのパントリーは、収納するものが多い場合や、階段下のスペースを有効活用したい場合などにおすすめです。
ウォークスルータイプ
ウォークスルータイプのパントリーには、出入り口が2つあります。2つの出入り口の側面を収納スペースとして使うタイプで、パントリー内を通り抜けられる造りです。
ウォークスルータイプは、上手く配置することで家事動線が快適になります。たとえば、キッチンと玄関の間にウォークスルータイプのパントリーを設けると、買い物から帰宅したときにキッチンへのアクセスがしやすくなります。またストックできる必要品は、パントリーにすぐに収納できて効率的です。
このように、ウォークスルータイプは配置場所によって便利な間取りを実現できます。
壁取り付けタイプ
パントリーには、専用スペースを設けないものもあります。ウォークインやウォークスルータイプのような個室ではなく、キッチンの壁に棚を取り付けるタイプです。
専用スペースがない分、壁取り付けタイプのパントリーは収納力は下がります。一方で、キッチンからのアクセスがいいというメリットがあるほか、リビングなどほかのスペースを圧迫する心配もありません。
パントリーは設けたいが、間取りにゆとりも欲しいという方にとっては、おすすめのタイプです。
パントリーのある間取りのメリット4つ
パントリーのある間取りには、主に以下の4つのメリットがあります。
・メリット1.収納にゆとりが生まれる・メリット2.キッチン周りの整理整頓がしやすい・メリット3.非常時のための備蓄ができる・メリット4.節約につながる
それぞれくわしく見ていきましょう。
メリット1.収納にゆとりが生まれる
メリットの1つ目は、収納にゆとりが生まれることです。特にキッチンに関連するものの収納にゆとりが生まれます。
たとえば、衣類や本などは寝室やリビングのクローゼットに収納できますが、食品や食器だとそうはいきません。キッチンの近くに置いておかないと、使う際にも不便です。
その点、パントリーを設けるとキッチン関連用品をまとめて収納できます。
メリット2.キッチン周りの整理整頓がしやすい
キッチン周りの整理整頓がしやすいことも、メリットとして挙げられます。パントリーを設置すれば、食品や食器、調理器具などを1か所にまとめられるためです。
パントリーを設けなくても、食器棚などの収納を設ける方法があります。しかし、収納家具を置くとキッチンのスペースが手狭になってしまうでしょう。
パントリーを設けることで、整理整頓がしやすく、広くて使いやすいキッチンの確保が可能です。
メリット3.非常時のための備蓄ができる
非常時のための備蓄が行いやすいのも、パントリーを設けるメリットです。
非常時の備蓄とは、たとえば長期保存できる食料やペットボトルの水などです。これらの備蓄品は、場所を取るうえに、非常時に備えて長期間置いておく場所を確保しなければなりません。
このような備蓄品を、普段の生活で邪魔にならないよう保管するために、パントリーは最適です。
メリット4.節約につながる
パントリーを設けると、節約にもなります。買いだめができるためです。
たとえば、日用品などが安売りの際にまとめて購入しても、パントリーがあれば収納場所に困りません。ストックがあれば、災害時や体調を崩したときにも安心でしょう。
保管する場所の心配なくストックでき、安いときにまとめ買いができるため、節約につながるのです。
パントリーのある間取りのデメリット3つ
多くのものを収納できて便利なパントリーにも、以下のようなデメリットがあります。
・デメリット1.ほかのスペースを圧迫しかねない・デメリット2.動線によっては使いづらくなる・デメリット3.買いすぎにつながりかねない
デメリットについても理解して、パントリーを設けるべきか検討しましょう。
デメリット1.ほかのスペースを圧迫しかねない
パントリーのデメリットは、ほかのスペースを圧迫しかねない点です。
特にウォークインタイプやウォークスルータイプのパントリーは、専用のスペースを確保しする必要があります。そのため、リビングや個室の間取りを圧迫してそれぞれの部屋が手狭になる場合があります。
このように、パントリーは一定のスペースを要するため、家全体の間取りを踏まえて設置すべきか検討するといいでしょう。
デメリット2.動線によっては使いづらくなる
パントリーのデメリットの2つ目は、動線によっては使いづらくなることです。
具体的には、パントリーを設けたことでキッチンと浴室・洗濯スペースなど、水回り同士が離れてしまい、動線が不便になるケースが挙げられます。
一方で、ウォークスルータイプを上手く取り入れるなど、間取り次第では家事効率を上げることも可能です。
パントリーの配置や大きさは、間取り図を見ながら家事動線を踏まえて検討するといいでしょう。
デメリット3.買いすぎにつながりかねない
パントリーを設けると、買いすぎにつながりかねません。たとえば、パントリーが整理できていないと、何があって何がないのかがわかりにくくなるためです。
また、収納スペースに余裕があることで、とりあえず購入しておこうという考えも働きます。そのため、同じものを何度も購入してしまうケースもあり得ます。
特に食品では消費期限が切れて無駄にしてしまう場合も考えられるため、注意が必要です。
パントリーの間取りを決める流れ【3ステップ】
パントリーを間取りに入れたいけれど、無駄にならないか不安な方もいらっしゃるでしょう。
そのような方でも後悔しないよう、パントリーの間取りを決める流れについて解説します。
ステップ1.本当に必要かシミュレーションする
そもそもパントリーが本当に必要なのか、シミュレーションを行いましょう。「パントリーがあると便利そう」と安易に設置するのではなく、シミュレーションによって冷静に判断することが重要です。
具体的には、パントリーがある場合とない場合の比較や、どのような目的で使うのか、無駄にならないかをシミュレーションして、設けるべきか検討するといいでしょう。
ステップ2.パントリーの配置・タイプ・広さを決める
生活のシミュレーションによって、パントリーを設置すると決めたら、次に配置・タイプ・広さを決めます。
生活のシミュレーションでイメージした使い方やアイデアに応じて、家のどの場所に配置するのか、どのタイプにすれば便利な家事動線になるのか、最低限必要な広さはどれくらいかを考えながら決めていくといいでしょう。
決める段階では広さを必要以上に大きくしがちですが、最低限必要な広さを意識して決めることが重要です。
ステップ3.パントリー内の設備を決める
配置やタイプ、広さが決まったら、最後にパントリー内の設備を決めましょう。
具体的には、ドアを設けるのか、コンセントや照明の設置場所、どのような棚を設けるかなどです。
収納スペースに奥行きがある場合には、何を保管しているのかがわかりやすい設備の取り入れ方が重要です。状況に応じて、可動式の棚や中身の見える収納ボックスなどを取り入れてみましょう。
設備を充実させることで、使いやすく無駄のないパントリーにすることが可能です。
まとめ:パントリーの間取り決めはシミュレーションが重要|便利な暮らしを実現しよう
この記事では、パントリーの間取り実例3選やタイプ別の特徴、メリット・デメリットや間取りの決め方について解説しました。
パントリーは、設けることで収納力がアップし、キッチン周りの整理整頓に役立つなどメリットが豊富です。
一方で、ほかのスペースを圧迫しかねないことや、設置場所によって家事動線が悪くなる可能性があるなど、デメリットにも注意しなければなりません。
また、間取りを決める場合には、記事内でご紹介した手順を踏むことで、後悔しないパントリーを設けられます。
自分のライフスタイルを踏まえて、パントリーのある便利な暮らしを実現しましょう。