寺田縄日枝神社 本殿が市重要文化財に 市内最古の神社建築
平塚市教育委員会は11月20日付で、寺田縄(てらだな)日枝神社本殿(寺田縄)とそれに伴う棟札3枚、木札1枚を市指定重要文化財に指定した。種別は有形文化財(建築物)。市内で建立年代が明らかな最も古い神社建築であり、同文化財の指定はこれで計49件となった。
日枝神社は、旧寺田縄村の鎮守であり、「山王社」とされていたが、明治時代に入って「日枝神社」と改称した。今回指定された本殿は小ぶりで簡素なものの均整の取れた美しい社殿で、全体に淡い朱色が残っている様子がみられる。
本殿に伴われた棟札3枚と木札1枚から、1692(元禄5)年の造立であること、1727(享保12)年と1801(享和元)年の二度にわたり修復されたことが読み取れる。このことから、本殿は市内で建立年代が明らかな中で、最も古い神社建築とされた。
同神社の氏子総代の山口嘉一さんは「知らせを聞いてうれしかった。指定されたことで管理などを行う責任は大きくなるが、地元の人だけでなく多くの人がお参りに来てくれれば」と期待を寄せた。
本殿は覆殿(おおいでん)の中で管理されており、通常は一般公開されていない。