バイク愛好者を呼び込み 浄運寺など 「革製の刻印」場に
原町田の浄運寺などが革製のお守りに参拝の証として各地の神社仏閣の刻印(御刻印)を刻んでいく企画に参加し、バイク愛好者らを町田へ呼び込んでいる。浄運寺周辺の中心市街地は観光地化が進み始めている。
この革製のお守りに各地の神社仏閣の刻印を刻んでいく企画は「疾風巡拝プロジェクト」と名づけられ、市内では浄運寺のほか、本町田の宏善寺が参加。2月15日現在、全国の80を超える神社仏閣が名を連ねている。
主にツーリングを楽しむバイク愛好者らの立ち寄りスポットとなり、御刻印を得るにはプロジェクトに参加する神社仏閣で革製のお守りを購入し、各地の御刻印を収集していくのだという。
バイクのツーリングを楽しむなか、このプロジェクトを知り、参加を決めたという浄運寺の室矢教恵住職は「日本の歴史文化を再発見するきっかけになるものと思い、参加することを決めた。開始して3年が過ぎたが、このプロジェクトによって当寺を訪れてくれる方が増えている。バイク愛好者以外の方も歓迎」と話す。
御刻印は好みの神社仏閣のものを集め、「オリジナル品」をつくることができる点が魅力といい、室矢住職に声をかけられ、プロジェクトに参加したという本町田にある宏善寺の磯野祥柔住職は「御刻印と共に当寺の御朱印も求めてくれるようになっている」と笑顔。「寺院は敷居が高いと思われているようだが、気軽に立ち寄れる場所として認識してもらえるようになってきたと思う」
一方、浄運寺に立ち寄った、御刻印の収集を始めたという市内に住む親子は「プロジェクトの存在を知り、各地をまわり始めた。近所にもあってうれしい」と手にした御刻印を見つめながら話す。
観光地化
浄運寺のある市内中心市街地では観光地化が進んでいる。寺院に近い「原町田大通り」は来月、車道の一部が出店などを楽しむことができる歩道となり、通りには街のイベント情報などを発信する交流拠点がオープンする。また、町田市はJR町田駅南口側などの開発も計画し、「訪れて楽しめる街」づくりを進めていきたい考えという。このプロジェクトの詳細については御刻印のHPなどから。