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【東京散歩コース】錦糸町・亀戸〜浮世絵にもなった梅の名所。今は音楽と餃子の街〜

さんたつ

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駅前に大型商業施設が出店し、駅西側は歓楽街としてにぎわいを見せる錦糸町。2010年より開始した「すみだストリートジャズフェスティバル」は20を超す会場で行われ、「すみだトリフォニーホール」とも相まって音楽の街の様相を呈する。亀戸は、亀戸天神社の門前町で、学問の神様・菅原道真が祭神。受験シーズンに重なって境内の梅も見頃を迎えるので2~3月は大にぎわいだ。2022年、セイコーの工場跡地に「KAMEIDO CLOCK」がオープンした。亀戸大根を復活させた『亀戸升本本店』、くず餅の『船橋屋 亀戸天神前本店』など名物グルメも多いが、亀戸のソウルフードともいえるのが『亀戸ぎょうざ』。休日には1万5000個も売るという人気店だ。

亀戸ぎょうざ(かめいどぎょうざ)

【散歩コース】

スタート:錦糸町駅はJR総武線で新宿駅から25分・230円、東京駅からJR総武快速線で8分・170円。地下鉄半蔵門線で渋谷駅から28分・260円。

JR総武線・地下鉄半蔵門線錦糸町駅→(3分/0.2㎞)→錦糸公園→(9分/0.6㎞)→すみだ江戸切子館→(7分/0.5㎞)→東京消防庁本所防災館→(12分/0.7㎞)→亀戸天神社→(15分/1.0㎞)→花王ミュージアム→(4分/0.2㎞)→香取神社→(2分/0.1㎞)→亀戸香取勝運商店街→(17分/1.2㎞)→KAMEIDO CLOCK→(6分/0.4㎞)→JR総武線・東武亀戸線亀戸駅

ゴール:亀戸駅からJR総武線で新宿駅まで28分・230円、東京駅まで18分・180円。東武亀戸線で曳舟駅で乗り換えて浅草駅まで18分・180円。

今回のコース◆約4.9㎞/約1時間15分/約6600歩

駅の近くにある憩いの公園「錦糸公園」

噴水を芝生が囲む「水と緑と花の広場」、子供用遊具が充実する「ふれあい広場」「ちびっこ広場」に分かれる。敷地内には墨田総合体育館やテニスコート、野球場などのスポーツ施設が充実している。

「錦糸公園」詳細

錦糸公園
住所:東京都墨田区錦糸4-15-1/営業時間:入園自由/アクセス:JR総武線・地下鉄半蔵門線錦糸町駅から徒歩2分

すみだマイスターの切子作品も販売『すみだ江戸切子館』

江戸切子の工房兼ショップ。作家の一品ものから、日常使いできる品までを展示販売する。江戸切子の歴史や制作工程、古くから使われる道具など展示し、職人技も見学できる。

『すみだ江戸切子館』詳細

すみだ江戸切子館
住所:東京都墨田区太平2-10-9/営業時間:10:00〜17:00/定休日:月・日/アクセス:JR総武線・地下鉄半蔵門線錦糸町駅から徒歩6分

日頃の防災意識を高めるために『東京消防庁本所防災館』

各種体験を通じて、地震や初期消火、応急救護、火災の煙からの避難など、防災に関する知識や技術を楽しみながら学べる。本物そっくりの状況を想定した体験にぜひチャレンジを。

『東京消防庁本所防災館』詳細

東京消防庁本所防災館(とうきょうしょうぼうちょうほんじょぼうさいかん)
住所:東京都墨田区横川4-6-6/営業時間:9:00〜16:30/定休日:水・第3木(祝の場合は翌)/アクセス:JR総武線・地下鉄半蔵門線錦糸町駅から徒歩10分

学問の神を祀る神社はフジの名所「亀戸天神社」

学問の神として信仰を集める菅原道真を祀る。徳川4代将軍・家綱が社地を寄進し、九州太宰府天満宮にならい社殿などを創建。4月中旬から見頃を迎えるフジが見事で、心字池周辺に咲き誇る。

「亀戸天神社」詳細

亀戸天神社
住所:東京都江東区亀戸3-6-1/営業時間:参拝自由/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩15分

花王の歴史とともに洗浄の文化を学ぶ『花王ミュージアム』

花王すみだ事業場に開設。入浴や洗濯など、洗浄に関するゾーン、花王の歴史を紹介するゾーンなどがある。スタッフが案内してくれ、見る・聞く・触れる体験をしながら学べる。

※全面改装のため2027年頃まで休館中

『花王ミュージアム』詳細

花王ミュージアム
住所:東京都墨田区文花2-1-3/営業時間:10:00~・14:00~・15:30~(要予約)/定休日:土・日・祝/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩15分

故事にちなむ勝矢祭も見応えあり「香取神社」

創建1350年以上の古社。藤原秀郷が平将門討伐の戦勝祈願をし成就したことから、弓矢を奉納し「勝矢」と命名。今では勝利を願う「スポーツ振興の神」として参拝客が多く訪れる。

「香取神社」詳細

香取神社
住所:東京都江東区亀戸3-57-22/営業時間:参拝自由/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩10分

昭和時代へタイムスリップできる「亀戸香取勝運商店街」

外壁をモルタルや銅板で覆い、カラフルに塗装した看板建築の建物が並ぶ商店街。明治時代から営む味噌と漬物『丸定』、老舗和菓子店『山長』など個性的な店が軒を連ねる。

「亀戸香取勝運商店街」詳細

亀戸香取勝運商店街(かめいどかとりかちうんしょうてんがい)
住所:東京都江東区亀戸3-61/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩5分

亀戸らしさを味わえる大型商業施設「KAMEIDO CLOCK」

セイコーの工場跡地に誕生した地域最大級の商業施設。地下1階から地上4階までに大型スーパーマーケットや生鮮・食料品の専門店、レストラン、フードコート、ファッション、雑貨など約130店舗がそろう。

「KAMEIDO CLOCK」詳細

KAMEIDO CLOCK(カメイドクロック)
住所:東京都江東区亀戸6-31-6/営業時間:10:00~21:00(店舗により異なる)/定休日:無/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩2分

【亀戸の名物やグルメを堪能!】

亀戸の文化、歴史発信施設「亀戸梅屋敷」

江戸時代に実在した梅の名所・梅屋敷をモチーフとした商業施設。観光案内や区の特産品販売、寄席などを備える。よりどり3つ1080円のお菓子シリーズや、亀どら、梅カステラ各216円がおすすめ。

「亀戸梅屋敷」店舗詳細

亀戸梅屋敷(かめいどうめやしき)
住所:東京都江東区亀戸4-18-8/営業時間:10:00〜18:00/定休日:無/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩7分

江戸っ子も好んだ和スイーツ『船橋屋 亀戸天神前本店』

文化2年(1805)創業で、亀戸天神社の参拝客が好んで食べたという「元祖くず餅」。乳酸発酵させたくず餅、大豆や黒糖の素材の味を生かしたきな粉と蜜は、やさしい甘さ。イートイン790円。

『船橋屋 亀戸天神前本店』店舗詳細

船橋屋 亀戸天神前本店
住所:東京都江東区亀戸3-2-14/営業時間:9:00~18:00( イートインは11:00~17:00LO)/定休日:無/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩15分

伝統野菜・亀戸大根料理に舌鼓!『亀戸升本 本店』

明治38年(1905)創業で、江戸伝統野菜の亀戸大根を使った料理を提供。あさり鍋と相性が良く、昼ならば亀戸大根あさり鍋めし2200円を味わえる。

『亀戸升本 本店』店舗詳細

亀戸升本 本店(かめいどますもと ほんてん)
住所:東京都江東区亀戸4-18-9/営業時間:11:30〜14:00LO・17:00〜19:30LO(土・日・祝の昼は11:00〜)/定休日:月(祝の場合は翌)/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩7分

行列必至の亀戸名物グルメ『亀戸ぎょうざ』

1953年創業の超人気店。料理は餃子のみの一品勝負。注文は一人2皿(1皿300円)から。皮は薄く、カリカリ食感で、キャベツ多めだから後味さっぱりで、おいしい。

『亀戸ぎょうざ』店舗詳細

亀戸ぎょうざ(かめいどぎょうざ)
住所:東京都江東区亀戸5-3-3/営業時間:11:00〜19:40LO/定休日:無/アクセス:JR総武線・東武鉄道亀戸線亀戸駅から徒歩2分

【街探検】日本を代表する伝統工芸品・江戸切子の技に触れる!

『すみだ江戸切子館』の作業風景。

天保5年(1834)に、江戸大伝馬町のビードロ問屋・加賀屋久兵衛が、金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻したのが始まりと伝わる江戸切子。明治に入り、品川硝子製造所が開設され、英国人エマニエル・ホープトマンを指導者として招き、十数名の日本人がその指導を受けて今の工芸技法が確立した。1985年には東京都指定伝統工芸品に、2002年には経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定され、若い職人に脈々と受け継がれている。

墨田区内には昔から江戸切子職人が多く集まり、工房やショップが点在する。『すみだ江戸切子館』は老舗ガラスメーカー「廣田硝子株式会社」による江戸切子専門の工房ショップ。墨田区認定のすみだマイスター・川井更造さんをはじめとする職人が生み出した作品を購入することができる。このほか、創業76年の老舗『江戸切子の店 華硝』から、親子2代でその技を競う『彩り硝子工芸』といった工房まで、さまざま作り手の違いを楽しむことができる。

伝統的な紋様を4分の1ずつ重ねた七宝紋。

取材・⽂・撮影=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きたい人のための 東京散歩地図』より

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