小出小3年鈴木惺也くん 植物画コンクールで入賞 キノコ愛溢れる作品が高評価
茅ヶ崎市立小出小学校3年生の鈴木惺也くんがこのほど、国立科学博物館主催の「第41回植物画コンクール」の小学生の部で筑波実験植物園長賞を受賞した。
同コンクールは子どもの観察力や理解力を育むことを目的としている。小学生の部と中学・高校生の部の2部門からなり、今回は783点の応募作品から文部科学大臣賞、国立科学博物館長賞、筑波実験植物園長賞が各1点ずつ、そのほか佳作が各10点、準佳作が各20点選ばれた。
鈴木くんが描いたのはレース状のマントをまとったような姿が特徴の「マントカラカサタケ」というキノコ。幼菌から成菌、老菌と呼ばれる成長過程とともに独特な形状や傘の部分の柔らかな質感を丁寧に描いた作品で、観察力や色彩の表現の美しさが高く評価された。
「学校の黒板に貼ってもらったり、家族や友達に上手だねと言われたりしてうれしかった」と笑顔を見せる。
植物が大好き
鈴木くんがキノコに興味をもったのは3歳ごろ。コロナ禍で幼稚園が休園になり、外出できない間に見られるようにと買ってもらった図鑑を眺めているうちに「形が面白くて、もっと知りたくなった」という。次第にキノコだけでなくさまざまな植物にも興味を持ち始め、小学生になると野外観察会をメインとする神奈川キノコの会や里山公園倶楽部などに所属。活動を通して出会う人たちから植物やキノコについて学んできた。
今では近所の里山公園へ観察に行ったり、学校で友達と山菜狩りをしたりしているほか、休日にはまだ見たことのない植物を捜しに家族で県外まで出向き、お気に入りのものをスケッチしている。受賞作「マントカラカサタケ」も3年間捜し続けて昨年やっと茨城で発見し、スケッチしたものだった。
「またコンクールに出してみたい」という鈴木くん。「次はどんなキノコを描こうかな」と目を輝かせた。