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夏に睡眠が乱れやすい3つの科学的理由 “専門家が解説” 赤ちゃん・幼児に多い夏の睡眠トラブルと対策

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こんにちは。沖縄の乳幼児睡眠コンサルタントの與古田すみれです! いよいよ、これから夏本番! 夏祭りや、海や川、プールなどの外遊び、お盆休みの帰省や旅行などのイベントをより楽しむには、親子揃ってぐっすり眠れることが不可欠ですよね。そんな時に「夏になると寝つきが悪くなる」「夜中の覚醒が増える」 「早朝に起きてしまう」などこのようなご相談は、私のもとにも毎年多く寄せられます。 では、なぜ赤ちゃんや幼児は夏に眠りづらくなるのでしょうか?その原因と、睡眠コンサルタントの視点からできる対策をまとめます。

夏に睡眠が乱れやすい3つの科学的理由

深部体温が下がりにくい

人は「深部体温(身体の中心の温度)」が下がった時に、眠気が起きるような身体の仕組みがあります。 しかし、夏は室温が高く放熱しにくかったり、お風呂で温まった身体がほてったままだと、寝つきに時間がかかり、浅い眠りが続きやすいのです。 特に赤ちゃんは大人より体温調節機能が未熟なので、環境の影響を受けやすい特徴があります。

体内時計が乱れやすい

夏は日照時間が長く、夜でも明るい時間が増えます。さらに親のお盆休みや、兄弟の夏休みなどのイベントが多く、夜更かし気味になりやすい時期です。そうすると体内時計が乱れ、睡眠ホルモンの分泌が遅れたり減ったりする事で睡眠の質が落ちてしまいます。

介入頻度が多ければ多いほど癖がつく

何かが原因で寝かしつけが普段より長引いたり、夜間に授乳以外の理由で起きる回数が多いと、その分寝かしつけ回数が増えます。 その寝かしつけが例えば『授乳』だった場合、いつしか赤ちゃんは 『目が覚める』=『授乳で眠る』 という絶対条件が赤ちゃんの中で出来あがり、眠りが浅くなる度に授乳を求めて泣く、夜泣きをするようになります。 ※ここで言う夜泣きは、空腹やオムツの不快感などを除く、夜泣きを指します。 その為、癖がつかないように、夜泣きで起きる回数を最小限にすることがすごく重要になってきます。この後は、そんな夜泣きで起きる回数減らす方法をお伝えしますよ!

睡眠科学に基づく3つの具体的対策

放熱を助ける環境をつくる

入浴後すぐに寝かしつけをするのではなく、お風呂で温まった身体を少しクールダウンさせてから、パジャマを着用させると暑苦しくて寝ぐずりする事を軽減できるでしょう。 そして、事前に寝室を少し肌寒い室温にしておきエアコンの風は赤ちゃんに直接当らないように、風向きを調整しましょう。 夏場のおすすめ温度は24度前後! エアコンの設定温度と実際の室温が異なる事もあるので、室温計を赤ちゃんが眠っている近くに置きましょう。 夜中の冷えが機になる場合は、ガーゼ生地かタオル生地のスリーパーがを準備しておき、 寒いかもと思うときはスリーパーを着せてあげると、タオルのように寝相ではだける心配もなく、安全面でも安心して使用できますよ。

一工夫で体内時計の乱れを軽減

朝は起床後すぐ、もしくは朝10時までには日光浴をして、メラトニン(睡眠ホルモン)の素となるセロトニンを分泌させましょう。 そして、日没後は強い光(蛍光灯、スマホ、テレビ)を避け、間接照明など暖色系の弱い光に切り替えることで、体や脳が夜の睡眠に向けて眠る準備を始めます。 これによりメラトニンの分泌がスムーズになり、体内時計が整いやすくなります。 早朝に日の光で覚醒しすぎる場合は、遮光カーテンや窓に遮光フィルムを活用するのも一つの方法です。

夜泣きの原因を見つけ出す

夜泣きには必ず原因があり、夜泣きを引き起こすきっかけもあります。 まずはそれらのきっかけを最小限にする事。 そして、原因を見つけ出す事です。 これについては2025/4/29 《保存版》夜泣き知らずの赤ちゃんに!今日からできる3つの予防ステップ》をご覧ください。

完璧を目指さなくていい睡眠改善

夏の睡眠で大切なのは、 ・赤ちゃんが心地よく眠れる環境を整える ・体内時計を大きく崩さない ・夜泣きの原因を知り介入を最小限に、癖をつくらない という3つの条件です。 この夏を楽しむ為に、睡眠改善を目指す事は勿論のことですが、可愛い我が子の限られたこの小さな可愛い時期が寝不足で辛かった時期にはならないで欲しい!! 私自身もそうだったように、睡眠改善を達成し、親子ともにぐっすり眠れるようになった時 体力と心の余裕が大きくなり、育児が何倍も楽しく、心の底から我が子が可愛いと思えるようになりました。 今の睡眠不足で辛い毎日がいつまで続くのかなぁと悩むのは今日でやめて、まずはあなたのため、そして大切な家族の為に基本である睡眠環境や眠る前の過ごし方などを見直してみましょう!!

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