坪倉康晴が初の写真集を発売 「役者人生で歩んできたすべてが詰まっている」
坪倉康晴1st写真集『夢幻』の発売を記念したイベントが2025年7月26日（土）に開催。イベントの前に行われた会見に、坪倉康晴が登壇した。会見のオフィシャルレポートが到着したので紹介する。
舞台「魔法使いの約束」、舞台「東京リベンジャーズ」など人気2.5次元作品に数多く出演し、春に上演された舞台「青のミブロ」では主演を務めるなど、今一層の注目を集めている坪倉康晴が、初の写真集を発売。1st写真集「夢幻」では、「写真集の中でも“芝居”する」という新たな試みで、一つの物語を紡いでいく。
写真集で感じた、舞台上とは違う達成感
写真集の発売が決まった時の心境について、「もちろんうれしかったです。役者をやってきてよかったと思えました」と振り返った坪倉。「いろんな舞台を経験させていただく中で、僕の中でカーテンコールというのは、お客さんの表情や拍手とか、ぐっとくるものがあって。それでもやっぱり、手元に永遠に残り続ける写真集は、自分の役者人生で歩んできたすべてが詰まっている」と、舞台上では味わえない新たな喜びを感じた様子。
また、 写真集の中で物語が展開される「紙上の演劇」という今回のテーマについて、「正直、写真集というものに対して、安易ですが“かっこいい”とか、 “かわいい笑顔”の写真というイメージがあった」と告白。「役として写真を撮っていく中で、これまでの人生とリンクするところがたくさんあって、いざ出来上がってみると、いろんな見方ができる写真集になりました。皆さんの元に届く写真集は同じものですが、おのおのいろんなことが想像できる面白い写真集になったと思います」と満足げに語った。
自己採点は「100点です！」と迷いなく回答。「物語に沿った写真集を作ることによって、舞台でしか収められないような表情をすべて見せられました。これは役でもあり、坪倉康晴でもあるので、僕のいろんな表情を詰めこんだものが本として形に残ると思うと、僕の中で満足度が高い」と、達成感をにじませた。
出身地“鳥取”と、演劇に出会い打ち込むこととなった“東京”での撮影
写真集の撮影は、地元・鳥取と、演劇に出会った東京の2拠点で行われた。印象に残っているエピソードを尋ねると、「天気予報があまり良くなかったのですが、撮影するとなった瞬間に急に晴れたりとか、奇跡のようなことがたくさんあってうれしい気持ちになりました」と笑顔で回答。「この写真集を作り上げていく中で、やっぱり風景なども一つの表情として大事なところなので、うまく天気が合わせてくれたなと思います」と天候にも恵まれた撮影になったようだ。
お気に入りカットには、鳥取砂丘で撮影した1枚をセレクト。地面に伏せ、カメラに鋭いまなざしを向ける姿が印象的だ。物語として進行していく写真集の中でも、この1枚は自身の役者人生とリンクして いるところがあると言い、「鳥取から上京した理由を見つけるために、覚悟を決めた目というか、当時 迷っていた目でもあり、何か希望を見つけ出したい目をしているなと感じた」と選定理由を明かした。そのほかのカットについても、過去の自分自身を思い返しながら撮影に挑んだそうで、「ページをめくっていく中での表情には、僕の今まで感じたことが詰まっていると思います」とアピールした。
待望の写真集を家族も祝福
出来上がった写真集を家族に見せたそうだが、「反応はあまりなかったです（笑）」と明かし、 会場の笑いを誘った。「家族とめちゃくちゃ仲が良いので、写真集の報告もそうですし、最初に見せました。一番に喜んでくれたのも家族でした。過去には、家族の中でもあまり役者をおしていない面があったので、だからこそこうやって形に残せたのは、親としてもうれしいことだったと思います」と打ち明け、「『ここがよかった』というのはまだ聞けていないのですが、写真集を『早く欲しい、見たい』とずっと言っていたので『おめでとう』という言葉が一番うれしかったです」としみじみと語った。
主演舞台「祈蛸異聞」も決定
10月には、自身が所属する劇団番町ボーイズ☆第15回本公演「祈蛸異聞」で主演を務める。「僕自身、主演は初めてではなく何度かやらせていただいているのですが、僕が真ん中の立ち位置で大事にしていきたいのは、『主演だからといって目立つのではなくて、周りを立たせることで自分が活きてくる』ということです。元々作品は全体で作るものというのもありますし、いろんな主演を務めさせていただいて学んだので、『青のミブロ』もそうでしたが、次の『祈蛸異聞』でも周りを立たせながら良い作品を作っていきたい」と意気込んだ。
25歳が一つのボーダーラインだった
今後の目標を尋ねると、「大きな目標というのはなくて。小さい頃から目標も夢もなかったのですが、役者という人生を選んでから、一つ一つの壁に真摯に向き合えばまたなにか新しいものが見つかるというように、長い先というよりは、目先のゴールを追い求めて、一つずつ積み重ねていきたいと思っています。皆さんも、それを一緒に感じてくれたらうれしいです」と呼びかけた。
写真集に収録されているインタビューでは、「25歳までとボーダーラインを決めて勢いでこの世界に飛び込んできた」と話している坪倉。28歳の現在について「正直まだまだだなというのはすごく感じます」と吐露し、「あくまでこの写真集も一つの通過点。役者として、もちろん始めたての頃よりは身につけてきたものもありますし、芝居の引き出しも増えてきましたが、ただ、上を見れば見るほどまだまだ足りない面もあります」と素直な心境を述べた。さらに、「次に『祈蛸異聞』で主演を務めさせていただくときも、やっぱり作品が面白くなくなるのは自分の責任でもあると感じる部分もあるので、ここからまた成長していかなきゃなという、一つの壁ですね」と真剣なまなざしを見せた。
ファンへのメッセージ
最後に、ファンに向けて「いつも応援ありがとうございます。僕がこうやって役者を続けられているのは、応援してくださる皆さんのおかげです。こうやって僕自身が写真集として形に残せるのも、新しい僕がこうやって楽しく今を過ごせているのも、皆さんが応援して、そばでたくさん見てくださっているからこそです。まだまだ一つの通過点、これからもっと精進してまいりますので、引き続き応援よろしくお願いします」と熱いメッセージを残し、会見を締めくくった。
