森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」の入館者数が10万人を突破!閉幕まで残り3週間、見どころを押さえて行く!
森美術館にて開催中の「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」は、開幕から93日目を迎えた2025年5月16日(金)に入館者数が10万人を突破した。
本展では、現代アートに限らず、デザイン、ゲーム、Al研究などの分野で高く評価される国内外のアーティストやクリエイター12組による、ゲームエンジン*、人工知能(AI)、仮想現実(VR)、生成Alなどのテクノロジーを採用した作品約50点を紹介している。
少々難しそうな気もするが、大画面の映像作品に入るような感覚や、テクノロジーと人間の関係を問う内容は、多くの来場者から好評を博している。
来場者のSNS投稿で、人気のベスト3は、
ビープル《ヒューマン・ワン》 (2021年?):メタバースで生まれた最初の人間が、変わり続けるデジタル世界を旅する様子が表現されたビデオ彫刻。
キム・アヨン 《デリバリー・ダンサーズ・スフィア》 (2022年):女性配達員が、近未来的、異次元的な架空のソウルの街を舞台に、最短距離、最短時間のデリバリーに挑む映像インスタレーション。
ルー・ヤン(陸揚)「DOKU(ドク)」シリーズ:作家自身のデジタル・アバターが仏教世界のさまざまな次元を旅しながら「生と死」について問う映像インスタレーション。
ビープル 《ヒューマン・ワン》 2021年?
4面スクリーン(16K)、磨かれたアルミメタル、マホガニー材の枠、メディアサーバー、NFTの変化と同期した映像(永続) 220×114.8×114.8 cm
展示風景:「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」森美術館(東京)2025年 撮影:竹久直樹
ケイト・クロフォードとヴラダン・ヨレルは、本展出展作品《帝国の計算:テクノロジーと権力の系譜 1500年以降》(2023年)で、2025年5月10日(土)に開幕した第19回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の銀獅子賞を受賞した。 過去にも、メディア・アートに革新をもたらしたアーティストを表彰するアルス・エレクトロニカ賞のS+T+ARTSでグランプリを受賞している。
16世紀以降のテクノロジーと権力の関係性を幅24メートルのインフォグラフィックにまとめた壁紙
ケイト・クロフォード、ヴラダン・ヨレル
《帝国の計算:テクノロジーと権力の系譜 1500年以降》 2023年
インクジェットプリント、ビニールシート 300× 2,400 cm
展示風景:「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」
森美術館(東京)2025年
撮影:竹久直樹
このほか、キム・アヨンは、「マシン・ラブ」展会期中の2月に、テクノロジーを駆使したアートにおける画期的な功績を称え毎年1名のアーティストに贈られる、LGグッゲンハイム賞の第3回受賞者に選ばれた。また、2024年には国立アジア文化殿堂(ACC)の第一回フューチャー・プライズを受賞している。本展出展作品《デリバリー・ダンサーズ・スフィア》(2022年)では、メディア・アート界の世界的な賞である、アルス・エレクトロニカ賞のニュー・アニメーション・アート部門で2023年にゴールデン・ニカ賞(グランプリ)を受賞した。
このように世界的に活躍するアーティストたちの作品に直にふれ、思考を巡らせ、想像力を養うことのできる機会である。会期は、6月8日(日)まで。見逃せない。
「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AI と現代アート」
会期:開催中~6月8日(日)
会場:森美術館(都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階)
開館時間:10:00~22:00(火曜日のみ17:00まで)
*入館は閉館時間の30分前まで *会期中無休
森美術館ウェブサイト www.mori.art.museum