小中学生、都市農業を知る アグリ王で環境学習講座
(株)アグリ王(新横浜・徳丸義洋代表取締役社長)で5月24日、中区役所主催の小中学生を対象としたサイエンス企画「『次世代農業』を楽しく学ぼう!魚と野菜を一緒に育てる!LED植物工場の見学ツアー」が初開催された。
同企画は、GREEN×EXPO2027の開催テーマの一つである「農」に焦点を当て、小中学生に環境について考えてもらう機会を提供することを目的としている。中区に拠点を置く(株)アクポニと、アクアポニックス(水耕栽培と魚の養殖を組み合わせた次世代循環型農業を指す造語)の実証実験を行っている同社が連携し、環境に配慮した次世代農業を学べる講座が実現した。
当日は、市内在住の小学5年生から中学3年生までの18人が参加。アクアポニックスの説明後、5班に分かれグループワークに移り、アクアポニックスで育てる植物と魚の組み合わせを考え、収穫・漁獲後の運用方法について意見を交わした。グループワーク後は班でまとめた意見を全体に向け発表。淡水に適応するピラルクとトマト・リーフレタスを育て、商業施設の観賞魚や飲食店のサラダに活用する等、ユニークな案が各班から披露された。同社統括部長の石田健治さんは「限られた組み合わせですが、発表ではどの班も被っておらず興味深い。皆さんがしっかり考えている証拠」と感心の表情。青葉区から参加した室屋佑太郎さん(11)は「新しい研究が進んでいて、地球も前進しているんだと思った。とても楽しかった」と話した。
中区区政推進課の津曲研太朗さんは「今回の企画を通して、地球にやさしい行動について考えるきっかけになれば」とした。同区では今後、8月に「アフリカと環境」、10月頃に「エネルギー」をテーマに子どもたちを対象とした講座を開催する予定だ。