噂の『るろうに剣心』マンホール蓋 その裏話を聞いてみた!(新潟県長岡市)
新潟県長岡市は昨年、下水道事業開始から100周年を迎えることを記念し、同市出身の漫画家・和月伸宏氏の代表作『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』のキャラクターを描いた特別デザインのマンホール蓋を設置することを決定した。同作品は、1994年から1999年まで、『週刊少年ジャンプ』にて連載されたもので、アニメ化や映画化もなされている。2017年9月からは続編である『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』が『ジャンプスクエア』10月号より連載中、再びアニメされ、今日も世代を超えた多くのファンに支持されている。同事業の計画からマンホール図案の決定まで、長岡市土木部下水道課の岩崎義之課長に裏話を聴いてみた。
今回の事業を「下水道のイメージアップと、下水道事業の理解促進につなげたい」とする岩崎義之課長
岩崎課長によれば、企画が持ち上がったのは2023年秋頃。原作者が長岡市の出身だったことと、大人から子供まで楽しめる作品ということで、同作が選ばれた。内部決定後、担当者が集英社を通じて原作者である和月氏とコンタクトをとり、企画が実現した。
調整に最も時間がかかったのは絵柄の選定である。マンホールの丸い形に合わせた構図や、実際に蓋になった際の色合いなど、何度も協議を重ねた。最終的には、原作者や集英社側からの提案もあり、主人公・緋村剣心をはじめとする神谷道場の仲間たちの図案が採用された。
設置場所は、歩道の幅が広く、観光客や市民の目に触れる機会が多い場所を選定した。
今回設置されるマンホール蓋は3枚。設置場所とデザインは以下の通り。
緋村剣心
フェニックス大手イーストビル前の歩道(長岡市大手通2丁目)
神谷薫
観光名所・もみじ園前の駐車場(長岡市朝日)
明神弥彦・相楽左之助
寺泊地区の魚の市場通りの歩道(長岡市寺泊)
設置予定のマンホール蓋デザイン(長岡市 提供)
今後の予定としては、マンホール蓋は3月に蓋型の製作が開始される。その後、冬の雪解けを待って4月頃に設置される予定である。マンホール蓋の設置後はさらに、コレクターの間で人気の「マンホールカード」の制作についても検討が進められており、詳細は今後、同市の公式サイトなどで発表される予定である。岩崎課長は、「作品のファンやアニメ愛好者に足を運んでもらい、下水道のイメージアップや、下水道事業の理解促進につながれば」と期待を寄せている。
(文・写真 湯本 泰隆)