防災備蓄の基本!何が必要?目安は?備える前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します
こんにちは、SBS学苑講師・整理収納アドバイザーの中田香苗です。近年、温暖化の影響による災害や南海トラフ地震関連のニュースを目にする機会が増え、市民の災害に対する危機感や防災への意識も以前より高くなっているように思います。
災害時にはライフラインが止まり、必要な物が手に入らないことも珍しくありません。そこで今回は、いざという時に役立つ防災備蓄の考え方を「非常持ち出し袋」と「家庭内備蓄」に分けてご紹介します。
1. 非常持ち出し袋は“決まった位置”に保管
避難時に持ち出す最低限の物をまとめた「非常持ち出し袋」はいつでも持ち出せるよう、決まった位置に保管しましょう。家族がいる方は1人1つずつ、全員分を準備しておくと安心です。
2. 家庭内備蓄の目安は最低でも3日分
非常持出袋とは別に、「家庭内備蓄」も必要です。自宅で必要な物を予め準備して、普段から保管しておきましょう。備蓄の目安は、最低でも「3日分の飲料水と食料」。理想は1週間分です(家族がいる場合は全員分)。
非常食と日常食
アルファ米や乾パンなど調理不要で簡単に食べられ、長期保存が可能な非常食(3日分)と、お米や乾麺、日持ちする野菜類や缶詰など常温で保管できる日常食(4日分)合わせて1週間分を目安に用意するといいでしょう。 非常食と日常食の割合はこの限りではありませんので各自の好みと管理のしやすさで変更してください。
日常食は、普段から食べ慣れ、調理し慣れている食品を備えておくと安心感があります。日頃から食べているものなら、備蓄したもののそのまま食べずに賞味期限が切れてしまった…ということも起こりづらいでしょう。
飲料水と生活水
水というと、「飲料水」にばかり目が向きますが、災害時はそれ以外でトイレや洗浄などに使うような「生活水」も必要になります。飲料水の目安は、「1人1日3リットルを7日分」とお伝えしていますが、生活水はあればあるだけほしいというのが正直なところ…。生活スペースに合わせ置けるだけ置けたらと伝えています。災害時に水道が止まってしまうことも想定し、水を運ぶための容器も備えておくといいでしょう。消費期限の切れた未開封の飲料水は、そのまま生活水としても利用することができます。
ローリングストックとは?ポイントと注意点
上項で、家庭内備蓄の飲料水や食品の目安は、最低でも「3日分」とお伝えしました。あわせてお伝えしたいのが、それらを準備して終わり!ではなくローリングストックの考え方を実践してほしいということです。
ローリングストックとは「普段から食べている食品を少し多めに備え、使ったら買い足して補充する」を繰り返すことで、備蓄を無駄なく回転させる方法です。とても有効な方法なので食品だけでなく、使用期限のある電池、医薬品、衛生用品、カセットボンベなどにもぜひ取り入れてください。日頃からローリングストックをすることで、購入したものを無駄にせず、災害に備えることができます。
頭でわかってはいても、日常の中で常に防災への意識を忘れないようにするのも難しいですよね。
まずは最も身近な、毎日使うパントリーや冷蔵庫、冷凍庫にあるものからローリングストックを意識してみましょう。もしも今自分が感染症になったとしても、家には3日分の食品があるから大丈夫という状態を作ってみてはいかがでしょうか。毎月1日には必ず備蓄の点検をするなど、自分のなかで見直す日を決めてしまうのも有効です。
大切なのは「自分のできる範囲で備蓄を続けること」。無理なくできることから始めましょう。
その他の日用品や防災用トイレなどの避難用品、重要書類のコピーもいざというときに探さないように、日頃から整理収納を!
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