【京都】一度は伺いたい日本料理の名店 記憶に残る美味しさ「観山(かんざん)」
四条烏丸エリア、佛光寺南にたたずむ日本料理店「観山」。日本料理の神髄を体感できる名店です。
佛光寺南の日本料理店
四条烏丸エリア、佛光寺南にたたずむ日本料理店「観山」。開業は2016年。
店主の八木さんは、嵐山吉兆16年や柊家旅館8年で、研鑽を積まれた経験豊富な料理人です。
2024年にはミシュランセレクテッドにも選出されてました。
和の静かな店内で、ライブ感を楽しめるカウンター席のみ。完全予約制ですが、一斉スタートでないのがうれしいところ。
ランチは9,800円~、ディナーは19,000円~
※税・サービス込
修学院離宮内にある農家さんのお野菜を多く使用し、京都の食材をメインにお料理を組み立てます。
お料理には日本酒をあわせました。好みの酒器を選べるサービスもあり。
店主のご実家が骨董品店ということもり、器にも相当のこだわりあり。お料理を彩る器には、注目してください。
今回は、ディナー19,000円のおまかせコースをご紹介します。
まず食前酒を頂き、お料理が始まります。食前酒には食欲が増進する役割があると言われています。
食材のポテンシャルを引き出した料理の数々
先付の酢の物。カマスの焼き霜に金時人参、黄人参、赤水菜、椎茸、ふくむらさきのチップスを合わせています。
食材ひとつひとつにしっかり手間をかけ、派手さはありませんが美しいお料理。野菜の力強い味わいを感じ、野菜ってこんなに美味しいのかと驚きました。
お造りはこの美しさ。本マグロ、イカ、甘鯛、イクラが氷の上にきれいに盛り込まれており、細かな技も光ります。
※2人前
「飲めるイクラ」として評判の逸品。イクラの旨味とはじける食感、するするっと入ってくる漬け地が一体となった新感覚の美味しさです。
「観山」の名物、自家製梅肉醤油。梅肉醤油にわさびをまぜ、お造りを頂きます。
梅のまろやかな酸味が素材の旨味を引き立て、新しいお造りの美味しさを発見しました。お肉やお野菜、色んなお料理に合う万能調味料で、持ち帰り用に販売もされています。
花形のお椀には、修学院の蕪、真鯛の酒蒸し、菊菜、なめたけ。
風味も豊か、澄み切ったクリアなお出汁で、丁寧な仕事ぶりが伺えます。
すっと身体に染みていくような美味しさでした。
華やかな八寸は、まるで芸術作品のよう。八寸を盛る筏や籠などは、真心をこめた店主の手作り。
秋のあしらいを見事に表現されていて、箸をつけるのががもったいないぐらい。
※2人分
秋刀魚の旨煮、にしんの山椒煮、鯖寿司、水菜と蟹昆布巻き、からすみ入り小芋いがぐり揚げ、鱧の南蛮漬け、秋鮭のナッツ揚げが盛り込まれています。
それぞれ個性豊かですが、全体として調和がとれた八寸で、しみじみと美味しさを感じます。
焼き物は鰆のクルミ幽庵焼き。カブラ菜と揚げ、田中唐辛子の土佐煮、紅くるりを合わせています。
脂ののった鰆は香ばしく、クルミのミルキーな旨味が加わります。まわりのお野菜が主役を引き立てる完璧な脇役に。
煮炊き物は、蓮根餅と蟹、銀杏、万願寺。もちもちとした蓮根餅に蟹が加わりリッチな美味しさに。万願寺と銀杏の苦みが加わり、立体感の味わいに。
最後のお食事は、炊き立てのせこ蟹ご飯。せこ蟹はメスの松葉ガニで、11,12月限定のご馳走です。
せこ蟹が持つ濃厚な旨味をまとったごはんは格別。もち米が少し混ぜられており、食感も豊かです。
おかわりもできます。
白米も用意されていて、土鍋で炊くごはんは香りも甘味は格別。贅沢ですね。
ごはんのお供には自家製からすみとのちりめん山椒も用意されていました。
お腹いっぱい頂いたのに、食欲が落ちず食べれてしまうから不思議です。
最後の最後まで充実。
水物は、ブランマンジェ、季節の果実、栗入りのわらび餅。毎月変わるブランマンジェは特に評判だそう。
心を尽くし、食材を尊重し手間をかけたお料理の数々で終始感心しっぱなしでした。食材が持つ美味しさと卓越した技術を堪能。記憶に残る時間になりました。
食材のプレゼンテーションなど華美な演出はありませんが、まさに日本料理の神髄 おもてなしの心を体現されたような日本料理店です。京都には多くの和食店がありますが、その中でも一度は伺ってほしいお店のひとつです。
機会をみつけて、ぜひ伺ってください。
店舗情報
店名:観山
住所:京都市下京区高辻通高倉泉正寺町465-2 たかくらビル 102
電話番号:075-353-7357
営業時間:12:00~14:00 / 18:00~22:00
※昼営業は、水、金、日のみ
定休日:月曜日+不定休
HP:http://kanzan-kyoto.com/