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天然素材「魚皮」の効果は絶大!? かんたん「魚皮貼りチューン」で釣果アップ!

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天然素材「魚皮」の効果は絶大!? かんたん「魚皮貼りチューン」で釣果アップ!

日本の釣具(漁具)において、アワビと並んで古くから伝わる天然素材の一つ「魚皮」。
人工マテリアルにはないアピール力を秘めた素材なわけですが、魚皮とはいったいどういうものなのか? 魚皮の具体的な効果、魚皮を使ったかんたんなルアーチューニング方法を、今回はご紹介します。

「魚皮」とは日本に古くから伝わる天然素材の一つ

市販されている魚皮

「魚皮(ぎょひ)」とは読んで字のごとく、剥(は)いだ魚の皮を一旦煮て乾燥させ、着色やオーロラ加工などを施してシート状にしたものです。釣具店などで一般的に販売されているものは、主に「サバ皮」と「ハゲ皮(カワハギ類の皮)」の2種類。なかには「ナマズ皮」という変わり種もあります。
仕掛においては、主にサビキ仕掛やカブラ仕掛で使われるのが一般的で、基本的には消耗品です。

なぜ魚皮で魚は釣れるのか?

では、なぜ魚皮で魚が釣れるのか? それは魚の目に備わっている能力が大きく関係していると思われます。

実は、人間を含めた哺乳類(三色型色覚生物)は、地球上の生物で一番色彩感覚に乏しいそうです(哺乳類の進化の過程での名残りだそう)。対して、そのほかの鳥類・爬虫類・両生類・魚類などの生物(四色型色覚生物)は、種類により多少の差はあれど、紫外線領域も含めた「光の四原色」を知覚することで世界や物を認識しているそうです。
寿司ネタの一つとして有名な「シャコ」の色覚に至っては、なんと驚異の十五原色!! どんな風に世界が見えているのか想像もつきませんね。

そして魚類は、「紫外線視認能力」によりオスメスの区別をつけているとのこと(何でも雌雄で紫外線の反射率が異なるそうです)。もしかしたら獲物を食える・食えないという判断も、「コイツは紫外線の反射率が強いから、元気がよくて追いかけても直ぐに逃げられそうだなー」とか、「コイツは紫外線の反射率が弱いから、楽に食えそうだなー」なんて、紫外線の反射率から瞬時に判断を下しているのかもしれませんね。あくまで想像ですが…。

また、魚は見え方がヒトと異なるので、たとえばリアル系ベイトフィッシュカラーの代表である、こんなフラッシングギラギラの「マイワシカラー」も、魚の目から見れば、案外こんな風に地味に映っている可能性もあります。

人間の目から見たルアーカラー(左)と、階調を反転させたカラー(右)。もしかすると、このように魚の目からは人間とは違う色や明るさの見え方をしているのかもしれません…

ところで、魚類に備わっている「紫外線視認能力」を逆手にとって商品化したのが、紫外線発光をウリにしている「ケイムラ塗料」です。

UVライトをあてた魚皮

ここで話を本題に戻しますが、暗闇でUVライト(=ブラックライト)を魚皮に照射すると、写真のように淡く発光しているように見えます。「紫外線視認能力」がない人間の目では知覚することができませんが、魚の目には、太陽光や紫外線の下では、魚皮はこのように淡く、いやもっと鮮やかに見えているかもしれません(これは魚皮と並ぶ、日本に古くから伝わる「アワビ」も同様)。
これは天然素材ならではの魚に対するアピール効果(特性)であり、これを疑似的に再現できるのは、今のところケイムラ塗料のみだそうです。

また、水中における魚皮特有の柔らかな動きも、魚が釣れる理由の一つかもしれません。魚皮を使ったサビキ仕掛であれだけ魚が一度にたくさん釣れるのは、魚の目からは小さくカットされた魚皮が、魅力的なエサに映っているからと思われます。

「魚皮貼りチューン」を行うために必要なもの

ルアーに「魚皮貼りチューン」を施す際、用意するものは以下の通りです。

・市販されているお好みの「魚皮シート」

・魚皮をルアーに貼り付けるための「両面テープ」

・魚皮や両面テープをカットするための「デザインナイフ」「小型のハサミ」

・セルロースセメントや一液性ウレタンといった「コーティング剤」

魚皮シートと両面テープ

魚皮や両面テープをカットするための道具とコーティング剤

ちなみに使用する両面テープですが、魚皮をルアーに確実に密着させるためにも、なるべく接着力の強いよいもの(=安価でないもの)を選択した方がベストです。

「魚皮貼りチューン」の手順

両面テープを貼り付けて不要な部分をカットした状態

手順(1)

まず両面テープを対象となるルアーに貼り付けて密着させ、不要な部分をデザインナイフや小型のハサミを使ってカットします。

魚皮をルアーに貼り付けた状態

手順(2)

次に、貼り付けるルアーよりも大きめのサイズにカットした魚皮シートを貼り付けて、やはり不要な部分をカットします。
魚皮シートが硬くて貼り付けにくい場合は、いったん水に浸けて水気をしっかりと切り、柔らかくするとルアーに貼りやすくなります。最初は曲面が少ないルアーから試した方が無難です。

魚皮を貼り付けて不要な部分をカットした状態

手順(3)

魚皮にしてもアワビにしても、本来は水を吸うことで真価を発揮する素材なので、魚皮の効果を一番引き出すのであれば、コーティングも何も施さすにこのまま使うのがベストです。しかしそれだと、魚皮のサビキ仕掛と同様に傷んだり劣化が激しく、使い捨て前提となってしまうため、貼り付けた魚皮を保護すべくコーティング作業を行います。
一番お手軽かつかんたんなコーティング方法は、セルロースセメントや一液性ウレタンへのドブ浸けを、数回繰り返して乾燥させる方法だと思います。

ちなみに、ルアー以外でもブレードに魚皮を貼り付けることで、魚皮特有のアピール効果を持たせることもできます。

ブレードに魚皮貼りチューンを施したもの

比較的かんたんなチューニング方法ながら、その効果は絶大な「魚皮貼りチューン」。私はこのチューニングを施したメタルバイブを使って、実際にホームフィールドで何尾も魚を釣り上げています。パターン的には、ほかのカラーにまったく反応しないときにこのチューニングしたルアーを投入すると、あっさりと魚が釣れることが多かったように思います。また、どちらかというと魚皮の効果を活かせる晴天のデイゲームに効果が高いようにも感じました。よければ自作して試してみてください!
それではよいフィッシングライフを。

魚皮貼りチューンのメタルバイブで仕留めたライギョとヘラブナ

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レポーター

プロフィール:ばんぱく
ラパラルアーとアメリカンルアー、アニソンとZABADAKとPerfumeの曲をこよなく愛する心優しきオッサンアングラー。さらに競馬や雑学、サブカルチャー系の知識全般にやたら造詣が深い。

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