ファミマ『背徳のコンビニ飯』メニューに「そうでもなさそうなヤツ」がいるんだが…食べてみた結果 → 二つの世界を見た
ファミリーマートにて、現在「背徳のコンビニ飯」なるフェアが行われている。
背脂にバター、にんにく、チーズなど7つの「背徳食材」を使用したメニューを複数展開。商品のラインナップには「背脂ニンニクマシマシ! 台湾風まぜそば」に「濃厚カルボナーラ風ライス」と、いかにもな商品名が並ぶ。
……が、その中の一つに「ん?」となった。
いや……お前は違わないか?
・そうでもないだろ
その商品というのが「まるごと煮玉子むすび」。
確かに おにぎりに煮玉子まるまる一つというインパクトはある。食べ応えもあるだろう。でも……もう既にあるよね?
今はないようだが少し前までセブンイレブンにも同コンセプトの商品が存在していたし、なんなら「おむすび権米衛」のレギュラーメニューには「煮玉子むすび」という、商品名までほぼ同じ商品が存在する。価格もほとんど同じ。
そんな中、声高に「背徳」を名乗るだけの気概はお前にあるのか? 「背脂にんにく入りマヨソース」なるもので差別化をはかっているようだが……?
というわけで、ファミマと「おむすび権米衛」の「煮玉子むすび」をそれぞれ購入。食べ比べてみることにした。
・ファミマ「まるごと煮玉子むすび」(税込298円)
まずはファミマだ。パッと見普通のコンビニおにぎりのサイズだが、さすがに厚みと重みはすごい。
筆者(20代女)の拳と比較するとちょうど同じくらい。
断面はこんな感じ。よく見ると、ご飯と玉子の境目に問題のマヨソースらしきものが見える。では、いただきます。
まず、美味しいか美味しくないかで言えばクッソ美味い。
やはりというか、ご飯と煮玉子の間に挟まった「背脂にんにく入りマヨソース」、これが悔しいけど問答無用で美味い。
一口目にブヨッとした食感を感じて「揚げ玉かな?」と思ったのだが、原材料に揚げ玉の表示はなかったので固形の背脂の可能性がある。にんにく風味もガッツリで、これは背徳を名乗るのも許さざるを得ない。脳天をブチ抜いてくるタイプの美味さである。
・おむすび権米衛「煮玉子むすび」(税込280円)
対する権米衛。ラップに包まれているのが微笑ましい。そしてほんのり温かく、ファミマのより握りがふんわりしている。そこかしこから溢れ出す手作り感。
大きさはこんな感じ。ちょっとファミマより小ぶりかとも思ったが、横長なことを加味すれば そんなに変わらんな。
半分に切ってみると……あ、半熟!
写真では分かりづらいかもしれないが、黄身がよりトロンとしているのだ。コンビニでは色々とリスクもあってやりづらいだろうから、これも専門店ならではかも。
一口食べてみると……
とても美味しい。
当然ながらご飯と煮玉子の間にソースやマヨ的なものはナシ。米と具だけで勝負している。
そしてそのどちらもしみじみと美味しい。過不足なく炊かれてまだほんのり温かいご飯、嫌味のないタレの香り、そしてお手本のような煮玉子。全ての要素が互いを置き去りにすることなく引き立てあっている。
・結論
結論、二つは全くの別物である。
ファミマは「背徳」の名の通り、「背脂にんにく入りマヨソース」が突っ走っててクッソ美味い。逆に言えばこのソースに全権委任している感があり、もう殊更に「煮玉子」である必要もない気もしてくるが、美味いんだからしょうがない。
権米衛はもう、さすがというか、これぞ正しき「煮玉子むすび」である。米、海苔、タレ、煮玉子、それぞれが絶妙な調和を保っていて、丁寧に作られている印象。
ファミマは「ガッツリ」、権米衛は「しみじみ」。ファミマは「クッソ美味い」、権米衛は「とても美味しい」。そういうことである。
参考リンク:ファミリーマート 背徳のコンビニ飯
執筆:砂付近
Photo:Rocketnews24.